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ボルトン回顧録で韓国民の怒りが日本に向かう理由

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JBpress

 米国・国家安全保障問題担当補佐官として至近距離から見守ったトランプ大統領の首脳外交秘話を思いっきり暴露したジョン・ボルトン氏の回顧録『それが起きた部屋』(The Room Where It Happens)に対する韓国社会からの糾弾が絶えない。トランプ大統領とホワイトハウスの政策失敗を批判したのが回顧録の主な内容だが、その中に米朝首脳会談と米韓首脳会談など、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権にとって敏感な内容も多数含まれているためだ。 【写真】2018年4月の南北首脳会談の際に、一緒に冷麺をすする金正恩委員長と文在寅大統領。この会談の際の板門店宣言によって、南北共同連絡事務所が設置された。  中央日報によると、本書には文在寅大統領を意味する「MOON」という単語が153回も登場しており、朝鮮半島関連の技術部分ではトランプ大統領に劣らず、韓国の文在寅大統領と鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府安保室長を辛らつに批判しているという。 ■ ボルトン回顧録で韓国で高まる反日機運  だが韓国で同書が起こした波紋はそれだけではない。回顧録の中身として、米朝首脳会談をめぐる日本の否定的な態度や、米朝間の終戦宣言を安倍晋三首相が引き止めたという内容があると報じられたことで、韓国の与党やメディアは連日、ボルトン氏はもちろん、日本に対する激しい糾弾が続いているのだ。  「ネオコン・ボルトンの手管や日本の妨害によって、70年間の分断を終え、韓半島統一への歴史的転換となる千載一遇の機会が消えたという、実に嘆かわしい真実が残念だ」  「米国のネオコンと日本の主張は一致する。ネオコンや日本と手を組む(韓国内の)土着分断勢力が、韓半島の平和と繁栄を妨害する『三大分断勢力』であることが明らかになった」  朝鮮戦争70周年を翌日に控えた24日、韓国与党の共に民主党の最高委員会議で、金泰年(キム・テニョン)院内代表はボルトン氏と日本をこのように非難した。

■ 「文大統領の半島平和外交を執拗に妨害してきた日本」  さらに国会の外交統一委員長を務める宋永吉(ソン・ヨンギル)議員も21日、自身のフェイスブックで、こう怒りを爆発させた。  「日本は、韓半島の平和よりは政治的・軍事的対立と緊張が、韓国と北朝鮮の統一よりは分断が自分たちの利益と合致し、それのために初志一貫行動していることを、ボルトン元国家安全保障担当補佐官が書いた回顧録で改めて確認した」  「第2次世界大戦の敗戦国である日本が、韓国戦争(朝鮮戦争)で国家再建の基礎を築いたことからも、韓半島の平和が日本の利益と衝突することがわかる」  「ハノイでの北朝鮮と米国の会談の決裂を聞いて欣喜雀躍した日本、やはり韓半島の平和が不満なボルトンらの米国強硬派の画策が、ハノイ会談を破局に導いた」  日本批判の声はまだある。韓国外交通商部(外交部)付属の国策研究機関である「国立外交院」の金俊亨(キム・ジュンヒョン)院長は23日、あるラジオに出演し、「ボルトンもボルトンだが、(回顧録で)日本の実態がそのまま露呈された」と語った。  彼は「これだけではない。私は過去2年間ずっと話を聞いてきた。文在寅大統領が欧州を訪問したらすぐに日本がついてきては『親北朝鮮左派の話に気をつけよ』と言いまわるなど、(韓国に)付きまといながら仲違いしたほどだった」と、日本が文大統領の朝鮮半島平和外交に対して執拗な妨害活動をしてきたと指摘した。

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