【ジャパンC】不安視されるドウデュース激走の反動 カイ食いに見えた〝名馬の条件〟
[GⅠジャパンカップ=2024年11月24日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2400メートル] 今回は1番人気で外国馬を迎え撃つことになりそうなドウデュース(牡5・友道)のGⅠ連勝を疑問視する声がチラホラ。直線一気の激走だった天皇賞・秋の反動や、古馬になってから2戦続けての好走がないことなどが取りざたされているが、現場の雰囲気はどうなのだろう。前走後の調整過程や陣営のムードを記者のメモを元に順を追って確認してみたい。 まずは10月30日、天皇賞のわずか3日後、調教班はこう記している。 「この日、早くもウッドに姿を現した。もちろん軽く歩かせた程度のものだったが、馬体が細くなった感じもなく、筋肉質の体は依然として見栄えがする。天皇賞で究極の末脚を使ったダメージは見た目には全くなさそう」 そもそも疲れや反動があったらレース3日後に馬場入りは再開できない。順調さを物語るメモだ。そして、その後もドウデュースは順調に調整を続け、先週の1週前追い切りで豪快な動きを見せる。「スピード違反で捕まるわ(笑い)」という武豊のコメントもメディアを騒がせたが、記者は友道調教師から聞いたこんなエピソードもメモしていた。 1週前追いを終えて厩舎に馬を見に行ったら、もう桶にカイバがなかったとのこと つまり、カイ食いも旺盛。三嶋まりえ記者の独占インタビューに答えた武豊が「レースを使ってバテるとかがあまりない変な馬。タフだね」と話した通りの馬なのだ。重箱の隅をつつきたい人は「モリモリ食べすぎて太くなるのでは?」なんて懸念も抱くかもしれないが、そこも安心していい。友道厩舎の取材を続ける松浪記者は、今週、こんなメモを書き込んでいる。 休み明けの前走は4キロ減。スラッとした仕上がりだった。「与えた分だけカイバを食べる馬が、前走に関しては輸送前のカイバを少し残したと。競馬が近いことを馬が理解して、戦闘態勢に入ったと言ってました。輸送後のカイバは完食。心身ともに完成期に入ったようです」と陣営 名馬は自分で体を作るといわれる。いよいよその域に達したドウデュースが反動皆無の順調すぎる過程を経てどんなレースを見せてくれるのか。この記事で不安を吹き飛ばしたなら、あとはもう、ファンファーレを待つだけだ。
東スポ競馬編集部