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省庁再編に意欲の菅内閣 デジタル関連株の取捨選択が始まる【プロはこう見る 経済ニュースの核心】

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日刊ゲンダイDIGITAL

【プロはこう見る 経済ニュースの核心】  菅内閣の看板はデジタル庁の創設。デジタル庁は、行政のデジタル化を推進し、行政手続きの効率化を図るらしい。  一方、経済産業省は2021年度予算概算要求で、デジタル技術を活用した産業への転換に向け、異分野間のデータ連携支援事業などに20年度当初予算比で2倍となる389億円を計上した。官民挙げて、中国にも遅れた情報通信ネットワークの高度化推進である。  政府(第2次森内閣)は01年1月にIT戦略本部を設置。「5年以内に世界最先端のIT国家になる」e―Japan戦略を策定するも目立つ成果はなかった。18年6月には「世界最先端デジタル国家創造」を宣言。今回は看板の付け替えだが、過去を知らない人には「新鮮」に見えよう。  日本銀行は、将来の中央銀行デジタル通貨の発行を見据えて研究体制を拡充している。中国のデジタル人民元やフェイスブックのリブラ(暗号資産)の発行が年内にも想定され、ペーパーマネー不要のキャッシュレスのデジタル社会が到来する。デジタル庁も金融政策に影響を及ぼすかも知れない。  デジタル社会の生活インフラはスマホ。菅首相は18年に「携帯料金を今よりも4割程度下げる余地がある」と発言していたが、9月16日の総理大臣就任会見でも、携帯料金は高すぎるとし、同18日には、武田総務相に携帯電話料金の引き下げに向けた検討を進めるよう指示。武田氏は「1割とかいう程度では改革にならない」として大幅引き下げに意欲を示した。  今後、営業利益率の低下が見込まれるソフトバンクグループは、財務悪化から保有するソフトバンク株式を売り出し、同23日に1・2兆円の資金を調達した。実に3回目の売り出しで、証券会社は販売に苦労したという。偶然の一致か、きょう1日からソフトバンクが日経平均株価に採用された。株価下落の際には日銀がETF買いで支えてくれる。  今下期、機関投資家は株式運用ポートフォリオの分散投資で、保有銘柄の見直しを迫られよう。親子上場の親子株が必要なのか、情報通信セクターの業種ウエートをどうするかなどだ。個人投資家も巻き込んで年度後半の運用が始まり、デジタル関連株の取捨選択も実施されよう。 (中西文行/「ロータス投資研究所」代表)

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