ドイツ伝統のクリスマスを楽しむための9つのポイント
ドイツにはクリスマスにまつわる伝統や儀式、宗教的な慣習、民間伝承が多々ある。今年のクリスマスには新しいものを取り入れたいと思っている人、他の文化圏でクリスマスをどうお祝いしているのかを知りたい人のために、ドイツでは一般的なクリスマスの風習9つをピックアップ。これを読めばいち早くクリスマスの準備を始めたくなるはず!
サンタクロースが来るのは12月6日
ドイツの子どもたちが靴下の中をワクワクしながら覗くのは12月6日の朝。この日は聖ニコラウスの日して知られ、宗派に関係なくドイツ以外の多くの国でも祝われている。ドイツの子どもたちは聖ニコラウスにプレゼントを入れてもらうためにクリスマス用の靴下、もしくは靴下の形をした袋や普通の靴下を玄関のドアの外にかける。そこに入れてもらった小さなおもちゃやオレンジ、コインの形をしたチョコレートなどを見つけるのが、子どもたちにとって12月の初めに欠かせない楽しみである。
お祝いはクリスマスイブに
クリスマスイブはドイツ語でハイリガーアーベント。非常に忙しい日になる。伝統的にドイツの家庭の多くではクリスマスイブにツリーを飾り御馳走を作り、家の掃除をする。夜になると家族はツリーの周りに集まる。 言い伝えでは、子どもたちが他の部屋にいる間にクリストキント(幼子イエス)がツリーのところにプレゼントを届けに来る。ベルが鳴ると子どもたちはプレゼントを見にツリーのある部屋へ。まず家族みんなでクリスマスキャロルを歌い、それからプレゼントを開ける。その後は地元の教会でクリスマスイブの礼拝に出席する家族もあれば、家でチーズフォンデュを囲んで一家団欒の時間を過ごす家族もいるそう。
クリスマスツリーを飾るのは最後
クリスマスイブにツリーを飾るのがドイツの伝統。現在は家族によって前後するものの、高齢世代の多くはクリスマスイブの朝にデコレーションをする。家の他の部分はそれまでに飾りつけをしても、ツリーは最後までとっておくのがドイツ流。
テーブルにはアドベントクランツ
ドイツのクリスマスに欠かせないのがアドベントクランツと呼ばれるリース。これは16世紀にルター派が始めた風習で、松ぼっくりやベリーの実、ドライフラワー、オーナメントなどを組み合わせて作ったリースの上に4本のキャンドルがあしらわれている。多くの家庭ではこのリースをクリスマスの4週間前に出してきてテーブルの上に飾る。そして日曜日ごとに1本ずつキャンドルに火を灯し、クリスマスの到来を待つ。