「腕時計をつけると肌が赤くなってかゆい」これって金属アレルギー? それともかぶれ?
腕時計に限らず、アクセサリー類をつけていた箇所がかゆくなったことがある人は多いと思います。金属は水分を吸収しないため、アクセサリー自体が汗で濡れることも考えられるでしょう。そんなとき、金属アレルギーと汗かぶれの鑑別は難しい印象です。今回は、有効な肌トラブル対策を「富士見スキンクリニック飯田橋」の小渕先生に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
金属アレルギーで考えられること
編集部: 腕時計をしている場所のかゆみって、金属アレルギーなのでしょうか? 小渕先生: そうですね。金属アレルギーが多いと思います。そのほかの原因としては、汗によるかぶれも考えられます。症状で原因を区別するのは難しいですが、いずれのケースでも赤みやブツブツ、かゆみなどの“共通した症状”が出ますので、皮膚科を受診しましょう。 編集部: 腕時計本体の場所よりも、皮のバンドの部分がかゆいとしたら、かぶれでしょうか? 小渕先生: 革の加工に使う金属素材がバンドに残っていることがあるので、金属アレルギーの可能性があります。その反面、汗かぶれを起こしていることも考えられます。 編集部: 仮に金属アレルギーだとしたら、金属のすべてに反応してしまうのですか? 小渕先生: いいえ、個人ごとにアレルギーの元となる金属は異なります。パッチテストを受ければ、金属に限らず「何に対してアレルギーを持っているのか」を判別することができます。ただし、18Kやステンレスなどは複数の金属の合金で、そのほかにも含有金属があるので注意が必要です。 編集部: 「金属アレルギーは治らない」と聞いたことがありますが本当ですか? 小渕先生: そうですね。体が特定の金属を「敵」と覚えてしまうので、完治は望めません。免疫が「敵」と戦った結果として炎症を起こしてしまいます。したがって、この免疫を薬などで抑えつけるか、把握できているのであれば、原因物質そのものを遠ざけるのが現実的な対処法となります。