不動産情報サイトには載らない「限界ニュータウン」の楽しみ方。0円でも買い手がつかない利便性最悪の"超郊外型物件"を探せ!
昭和・平成時代に乱開発されるも、現在ではほぼ住人がいなくなってしまった超郊外型の住宅地である"限界ニュータウン"。首都圏だけでなく日本全国どこにでもあるという限界ニュータウンのあれこれを紹介です! 【写真】買い手がつかない利便性最悪の超郊外型物件 * * * ■実は全国にある限界ニュータウン 首都圏近郊といっても、通勤通学には徒歩+バス+電車で120分以上。昭和・平成時代に乱開発された〝限界ニュータウン〟こと圧倒的に郊外型の分譲住宅街。これらの土地や一戸建て住宅、さらには限界別荘地などを2017年から取材を始め、自身のブログやYouTubeチャンネルで情報を発信しているのが吉川祐介さんだ。 限界ニュータウンはどのように開発されたのか? その現状とは? さらには、超格安で購入することもできるというこれらの物件の活用方法などを、実際に限界ニュータウン住みである吉川祐介さんにお聞きします。 ――吉川さんが限界ニュータウンを取材することになったきっかけとは? 吉川 そもそもは自分の家を探していたんですよ。その頃はタクシー運転手をやっていて東京に住んでいたのですが、同僚には千葉県から通っている人もいました。それこそ5LDKの一戸建てを500万円で買ってるんですよ。 それで結婚を機会に千葉で安い物件を探し始めたのがきっかけです。不動産情報サイトを見て、安い物件があったら不動産業者を通さず直接見に行く。そんな感じで千葉県八街市周辺の物件を回っていたのですが「こりゃなんなんだ!」と思う土地や建物が多かったんです。 ――それは、どのような状況だったのでしょうか? 吉川 バブルの不動産ブームの余韻で建てられたと思われる一戸建てはあるけど、ほとんどが空き家。そして、草が生い茂った謎の空き地ばかり。 これらは不動産情報サイトにもあまり載ってなくて、いろいろと調べてると、どの不動産も昭和・平成時代に、土地や一戸建てを〝首都圏通勤範囲〟とうたって販売。でも、実際には2時間以上もかかる場所もあります。とにかく利便性が悪く、住人がどんどん減る。これが限界ニュータウンだったのです。 ――吉川さんが暮らす千葉県山武郡横芝光町のある住宅街を訪れると、畑の中にポツンと数軒の家がある状態で周囲に草が生い茂る空き地だらけ。まごうことなき限界ニュータウン! このような不動産情報サイトに載ってない物件をどうやって探すのですか? 吉川 私の場合は土地の位置や地番がわかる公図やGoogleマップをチェックしたり、昭和・平成時代の住宅販売の新聞チラシから探します。限界ニュータウンは千葉に限らず全国にありますからね。 めぼしい物件を見つけたら、法務局から登記簿を入手し、物件の所有者に〝購入希望〟の手紙を出します。ただ、64区画の分譲地の所有者に手紙を出しても、返信は3分の1ほど。宛先不明で戻ってくるのがほとんどなんです。 ――それ一般人がやるにはハードル高すぎ! 最近は「ジモティー」なんかでも超安の不動産が売買されています。 吉川 「ジモティー」は不動産の知識がないとちょっと難しいですね。普通の人なら「フィールドマッチング」や「みんなの0円物件」といった不動産のマッチングサイトを利用するのがいいでしょう。