修学旅行に代わる思い出を…先生たちが生徒にサプライズイベント【岡山・津山市】
新型コロナウイルスの影響で子供たちの修学旅行が相次いで中止になっています。その修学旅行に代わる思い出を作ってもらおうと、津山市の中学校である行事が行われました。先生たちが内緒で進めてきたサプライズイベントです。 期末テストが終わったばかりの中学3年生です。 ほっとした表情を見せる生徒たちとは違い、先生はなんだかソワソワしています。 (教室・槙原淳幹教諭) 「ここで本当に気を引き締めてみんなでよし行くぞという空気になって入試を迎えるための集会になるのでよく理解をしてください」 実はこれ、先生の迫真の演技なんです。 津山市の津山西中学校の3年生を受け持つ先生たちは、生徒たちへのサプライズイベントを計画していました。 (保田律子教諭) 「まだ全然気が付いてないです。」 それは進路指導の集会が突然、お笑いステージに変わるというもの。2人の生徒だけ、気分が悪くなったことにして別室に身を隠し内緒で協力していました。 (村地新君) 「5時間目にみんなでサプライズで漫才をする」 (藤井颯太君) 「閑谷研修でショートコントやったことがあってそれで気に入られたみたいで」 「こういうことになっています」 何も知らない生徒たちが体育館にやってきました。 校長先生の演技のあとその瞬間が訪れました。 「みんなの修学旅行はなかったということになってしまった。これについては校長として本当に申し訳なく思っています」 (神妙に頭を下げる校長) 「申し訳ありませんでした」 「と言って終わったらみんなの学校生活は楽しいものでなくなってしまう。サプライズの始まりです」 新型コロナの影響で修学旅行に行けなくなった生徒たちに、思いっきり笑ってほしいと先生たちが力を合わせて手作りしたステージです。 【けん玉披露】 校長先生には大役が待っていました。 (芦田俊彦校長・定久秀明教頭) 「コントでしりとり面談というのをやることになっています。」 3年生の担任からおせんべい2枚で頼まれたそうですが・・。 (芦田俊彦校長) 「逆に修学旅行に行けなかったからこういうことが経験できたとか、こういうのが見えたとか見せてやりたいと思った」 【校長先生のコント】 高校受験の面接に悩む受験生が、神様のお告げで、しりとりをしながら面接に挑むコントです。 【校長先生のコント】 特命を受けた2人の生徒も負けてはいません! 【生徒の漫才】 そして、もう1つサプライズが待っていました。困難な時代を生きる生徒たちに励ましのメッセージをもらえないかと、先生たちは、あるお笑い芸人に手紙を書いていました。 【次長課長河本準一さんのメッセージ】 答えてくれたのは、岡山出身のお笑い芸人次長課長の河本準一さんです。 「おまえらに食わせるタンメンはねぇ」 先生たちのサプライズは、それぞれの道を歩んでいく3年生たちへの全力のエールだったのです。 (生徒は) 「めっちゃびっくりした」 「いい先生たちだなって思いました」 「修学旅行行けなかった僕らのためにこういうふうに楽しい機会を用意してくれたのはうれしかった」 「明るい未来を作るために仕事や受験頑張りたい」 (塩津純教諭) 「思うようにいかない時にどうやって自分でポジティブに考えて前向きに進んでいくかっていうのを考える一つのきっかけになってくれればピンチはチャンスじゃないですけど」 先生たちの思いは、未来に羽ばたく生徒たちの大きな力となるはずです。
岡山放送