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文化庁に緊急提言。日本文化政策学会有志ら、フリーランスの報酬補填や感染鎮静後の対策などまとめる

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美術手帖

 日本文化政策学会と文化経済学会<日本>の会員有志による「文化領域における新型コロナウイルス感染拡大対応提言 WG(ワーキング・グループ)」は、文化庁に対して緊急提言を提出した。  「文化領域における新型コロナウイルス感染症拡大に対する政策メニュー(緊急提言)」と題された今回の提言は、新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな影響を受けている文化領域に対し、「文化領域で生計を立てている人の支援」「非常時における文化支援のあり方に」という政策的な観点から提言を行うもの。  提言のなかでは、政策を実施する時期ごとに「I. すぐに必要な政策」「Ⅱ. 長期戦の中で必要な政策」「Ⅲ. 感染沈静化後の復興のために必要な政策」の3つのフェーズに分け、それぞれを「A. 国民等の人権、衛生・安全等のための政策」と「B. 文化領域への経済支援等の政策」に分類。「背景・問題意識」「提言」「推進方法」が記載されている。  具体的な提言内容として、「I. すぐに必要な政策」では、支援策に関する総合的な情報収集と各地への情報提供を行うための「文化緊急支援情報センター(仮称)」の設置や、フリーランス事業者への報酬の一部を補助金から支払うことなどを盛り込んだ。  また、「Ⅱ. 長期戦の中で必要な政策」では、「密閉」「密集」「密接」という「3密」を避けることが難しい発表形態の分野に対し、「創作・継承・練習活動」を対象とする緊急の補助制度を創設すること提言。  「Ⅲ. 感染沈静化後の復興のために必要な政策」においては、文化を享受する機会が絶たれている状況からの復興として、全国民(居住する外国人を含む)を対象に、劇場やコンサート、ライブハウス、美術館など様々な文化イベントに使用できる記名式・転売不可の「文化権保障チケット(仮称)(使用有効期限は3年程度)」を配布するという大胆な政策も盛り込まれた。  また、新型コロナウイルス感染拡大によって負債等の経済的困難をかかえた団体については、財政健全化に向けた取り組みを推進するための補助事業の設立など、経済支援についても提言する。  ワーキンググループでは、緊急性が高いものを先行して文化庁に提言。引き続き検討を続け、文化庁だけでなく、地方公共団体等が実施すべき政策も含んだより包括的な提言を発表する予定だという。  日本においては、文化領域について具体性を持った支援策は政府から出ておらず、世界各国との差が際立っている。

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