Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

失われた筆力に嫉妬…ケラリーノ・サンドロヴィッチの自選戯曲集が2巻同時発売

配信

ステージナタリー

1985年に劇団健康を旗揚げし、今年で劇作活動35周年となるケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)の自選の戯曲集が、明日6月18日に2巻同時発売される。 【写真】「ケラリーノ・サンドロヴィッチ自選戯曲集1──ナイロン100℃篇」書影(メディアギャラリー他6件) 「ケラリーノ・サンドロヴィッチ自選戯曲集1・2」(早川書房)はKERAの自選集で、KERAが自ら加筆修正したものを収録。「ケラリーノ・サンドロヴィッチ自選戯曲集1──ナイロン100℃篇」には、KERAが主宰を務めるナイロン100℃で2008年から2018年にかけて上演された5作が収められた。5作品「シャープさんフラットさん」「2番目、或いは3番目」「社長吸血記」「ちょっと、まってください」「睾丸」はいずれも、KERAのコメディの変遷において、核を担う作品だ。 また、「ケラリーノ・サンドロヴィッチ自選戯曲集2──昭和三部作篇」には、2009年から2017年までに東京・Bunkamura シアターコクーンでシリーズ上演された「昭和三部作」(「東京月光魔曲」「黴菌」「陥没」)を収録。本シリーズでは、“昭和の東京”をモチーフに世界大恐慌、敗戦、1964年の東京オリンピックを背景にした昭和史が描かれる。巻末付録には「昭和三部作 用語解説」が収められた。 さらに、演劇ジャーナリストの徳永京子が第1巻の、明治大学准教授で現代演劇批評家の嶋田直哉が第2巻の解説をそれぞれ担当。なお、戯曲集は糸とじ部分をそのまま見せる、KERAこだわりの“コデックス装”で造本された。価格は「ケラリーノ・サンドロヴィッチ自選戯曲集1──ナイロン100℃篇」が税込5060円、「ケラリーノ・サンドロヴィッチ自選戯曲集2──昭和三部作篇」が税込4180円。 KERAは自身の戯曲集発売に際し、「改めて読み直して、随所に現在の自分には書けないだろう突拍子もない面白さを感じ、今は失われてしまった筆力に嫉妬した」と明かしたうえで、「本人にとっては、胃が痛くなるので、もう読み返したくない作品群ですが、どうかお楽しみ頂きたい」と勧めた。 ■ ケラリーノ・サンドロヴィッチ コメント 少し前に書いた戯曲が八作、二冊の本に纏められた。有り難いことです。劇団に書き下ろした五本と、シアター・コクーンでシリーズ上演した三部作。 改めて読み直して、随所に現在の自分には書けないだろう突拍子もない面白さを感じ、今は失われてしまった筆力に嫉妬した。一方で「こんな風に書いちゃ駄目だよバカ」と添削したくなる箇所も多々。 書いた本人にとっては、胃が痛くなるので、もう読み返したくない作品群ですが、どうかお楽しみ頂きたい。

【関連記事】