Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

【森永卓郎の本音】官邸に財務省復権で緊縮財政へ

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
スポーツ報知

 メディアは、菅新内閣の閣僚の顔ぶれと、そこから見通される政策の方向性について熱心に報道している。しかし、多くの派閥の支援を受けて誕生した菅首相に、思い切った閣僚人事ができるはずがない。総裁選での支持の見返りに、各派閥にポストを割り当てなくてはいけないからだ。  ただ、菅首相が自由にできた人事がある。それが、官邸官僚の人事だ。総理大臣は霞が関から送り込まれた6人の秘書官に囲まれている。安倍政権の時は、今井尚哉政務秘書官を筆頭に、財務省、外務省、経産省、防衛省、警察庁出身の5人の事務秘書官がいた。彼らは、国の基本政策に強い影響力を行使している。なかでも、影の総理とも呼ばれるほどの実力者だったのが今井氏だった。  第2次安倍政権が発足する前の首相官邸は、財務省が最も大きな影響力を持っていた。しかし、安倍前首相は、自民党内では数少ない「反財務省」の政治家だ。財務省を抑え込むために、経産省出身の今井氏を官邸官僚トップに据えて、官邸を経産省支配に変えたのだ。  しかし、安倍政権末期になると、今井氏は暴走を始める。特にコロナ対策では、菅官房長官を蚊帳の外に置いて、独断専行をした。不評三点セットと呼ばれたアベノマスク、星野源氏と総理をコラボさせた動画、そして困窮世帯に限った30万円給付は、今井氏が主導した。学校の一斉休校も今井氏が主張したものだ。  菅首相は、早速今井氏を始めとする安倍前首相を支えてきた経産省出身の官邸官僚を退任させた。官邸の経産省支配は終わったのだ。  その結果、私は官邸内で財務省が復権すると考えている。その後に待ち受けているのは、歳出カットと大衆増税の緊縮財政だ。(経済アナリスト)

報知新聞社

【関連記事】