【今週の日経平均を考える】米国の動きに注目したい1週間
先週は、安倍総理辞任による押しが本格化するかの見極めの週でしたが反発となり、週後半には前回高値を窓空けして更新するも陰線形成となり、トレンドラインに頭を押さえられる形となりました。 そして翌日には、逆に下に窓空けて寄り付くも、下げ渋る格好の陽線形成で、上にも下にも方向感を見いだせない形で週末入りとなりました。 上値の重さは感じるものの、その後の買いが続かずジリ上げの格好となっています。 この上値の重さが、今週どのように反映されるかがポイントとなりそうです。 ファンダメンタル的に見ると、安倍総理の辞任に関しては後継が誰になり、どのような政治スタンスになるのかを気にしている様相でした。 現状では安倍総理の意思を継ぐ後継者となる可能性が高いと見られていることから、マーケットに対しては悪材料となることなく逆に好材料のように受け取られているようにも見受けます。 米国雇用統計では、雇用者増は鈍化したもののコンセンサスよりは良かったことで、悪材料にならなさうそうでしたが、ダウに関しては800ドル安で引け、週末は約160ドル安という展開になっています。 これに関しては、雇用統計の影響というよりは、利益確定売りということが継続しているように見受けます。 ここ最近の日経平均のチャートは切上がりのウエッジ形成となっていますが、ドル円の為替チャートは綺麗に上値が切下がり、下値が切上がりの綺麗な三角保ち合いとなっています。 為替のこの後の保ち合い離れが円高か円安のどちらになるかに注目したいところです。
現状分析
■5日線 下向きとなっていた5日線は、小刻みに向きを変え膠着感を示しています。 位置としても入れ替えしながら下で週末入りとなりました。 ■25日線 変わらず上向きで上への乖離を維持しています。 ただ、上への乖離に関してはだいぶ乖離の値を詰めてきており膠着感となっていると考えます。 ■75日線 変わらず上向きで上への乖離を維持しています。 週末の足型は、非常に判断に苦しみますが、窓空けで上げて窓空けで下げているという点では、宵の明星とも考えられます。 ただ、上げる前が陰線で下げた後が陽線という事で非常にイレギュラーな形となり素直に下げ示唆とは受け取れないと考えます。 ■トレンドライン 6月16日と23日さらに7月15日の高値を結んだ切上がりのラインが機能した状況です。 今後の直近高値更新の時の上値目途としてのラインとして非常に機能性が高いと考えられ、逆にこのラインを上抜けるとすると急上昇入りという事を示すこととなりそうです。 下に関しては3月19と7月31日の安値を結んだ切上がりのラインが、前週末と今週末に機能しました。 この2本のラインで作られている切り上げ型のウエッジがいつまで維持されるかが注目です。