阪神・西純がレベルアップ!平田2軍監督「2ランクぐらい上がっとる」
阪神・西純矢投手(19)が14日、鳴尾浜で自主トレを行い、ブルペンで捕手を立たせて53球投じた。高卒2年目で1軍デビューを目指す右腕は仕上がりについて「思っている以上」と手応え十分。視察した平田勝男2軍監督(61)は「2ランクぐらい(レベルが)上がっとる」と腰を抜かした。 鳴尾浜に乾いた音を響かせた。2年目の西純が、早くも今年3度目のブルペンに入った。 「結構、いい感じにきています。(仕上がりは)自分の思っている以上です」 捕手を立たせ、直球にカーブも2球まじえて、53球投げた。フォームにしっかりと間を作るため、米大リーグ、ツインズの投手、前田健太を参考に改良に取り組んだ。 「軸というか、そういうのは決まっているので、それを継続していこうかな」 高卒ルーキーだった昨季は体作りを最優先にしながらも、ウエスタン・リーグでチームトップの4勝をマーク。1軍昇格にあと1歩までこぎつけた。潜在能力が高い若虎は、きっかけさえつかめば驚くような成長を見せる。西純の投球練習を見るために駆けつけた平田2軍監督は「2月のキャンプが非常に楽しみ。全くレベルが違う。2ランクくらい上がっとる」と絶賛。受けた鈴衛ブルペン捕手も「僕の中では(今までの西純より)一番、体感速度は速く感じた。いい球がきていた。この時期としては素晴らしい球でした」とうなずいた。 2月1日から始まる春季キャンプは1軍の宜野座行きとなる見通し。だから、体もしっかりと作った。遠縁にあたる西勇から「自分でやる練習の量が少ない」とアドバイスをもらい、球団が提供する通常メニュー以外に個人で鍛錬を積む。筋肉量を増やし、体脂肪を落とす。それでも体重は昨季のシーズン中より増えて90キロ前後。「去年のこの時期は少しミスして96キロだった。いい感じできている」。万全の状態で年を越した。 「もう少し球の強さ意識してやって、キャンプの前ぐらいに、ちょっとバランスを意識してやっていこうかなと思っている」 注目は新人だけじゃない。進化した昨年のドライチを見てくれ!(菊地峻太朗) ■西 純矢(にし・じゅんや) 2001(平成13)年9月13日生まれ、19歳。広島県出身。鈴が峰小2年から鈴が峰レッズで野球を始め、阿品台中時代はヤングひろしまでプレー。創志学園高では1年春からベンチ入り。2年夏の甲子園では1回戦の創成館戦で完封勝利。3年夏は県大会準決勝で敗退。20年D1位で阪神入団。同年はウエスタンで11試合に登板して4勝3敗、防御率4・00。年俸1200万円。184センチ、88キロ。右投げ右打ち。背番号「15」