【オートレース】筑豊の若タカが全国区に飛び立つ絶好機が来た!!福岡鷹が鮮やか逃走1着~飯塚G1開設68周年記念レース
◆開設68周年記念レース(G1、14日・2日目、飯塚オートレース場) バイクを速く走らせることのできる天性の素質とセンスを備える超有望株が、いよいよエンジンメンテに着手し始めた。 ならば、この結果も必然なものとなる。 2日目2R。筑豊の若タカが0メートルハンデからえげつないスピードを吐き出しまくって腕に覚えある先輩7人を悠々と振り切った。福岡鷹が地元G1の予選を問答無用に逃げ切った。「もう少し乗りやすかったら最高ですが、状態は良かったと思います!」 2級車を操るルーキーは、基本的に大きな整備は施さない。微調整程度でマシンを整えて、乗り手で踏ん張るのがスタンダードだが、福岡は違う。「今回は新品のヘッドに換えてみました」と主要パーツに手を入れたことを笑顔で話す。 福岡の趣味は、車だ。選手となる以前からドリフト走行を楽しむ若者だった。「はい、僕は車が好きで趣味程度なんですが、前からエンジンをいじっていました。乗ることも整備することも好きな自分にとって、この仕事はもう最高です。メッチャ楽しいです!」 メカに興味があるから同期たちよりもいち早く整備メンテの作業と向き合うことになった。そして、エンジンにさらなるパワーを与えることにサクセスしている。「整備を始め出したのは秋になる前ぐらいからですね。養成所で落車をした時に下回り整備をして、それ以来やっていなかったんですが、9月に下回りの作業をして、そこからさらにエンジンが良くなってくれました」 今年1月にデビューを果たし、ここまで早くも4Vを達成。圧倒的な良績を残して現在、福岡の定位置は「20メートル前」。 パワーで見劣る2級車にとって、このポジションは“限界水域”といえ、ライダーの技量だけで耐久するにはあまりにもタフな位置である。 だからこそ、整備を施してエンジン性能を最大限に引き出すことが重要テーマになる。 現在、連勝街道を猛烈に突っ走る佐藤励は、2級車時代にとことんエンジン整備に時間を費やしまくっていた。 そんな佐藤の姿勢を福岡は手本にしている。「はい、佐藤さんからもアドバイスを頂いて、すごく勉強になっています!」 己と似たスタイルを模倣する福岡を佐藤も大歓迎の姿勢で受け止めている。「僕はそんなにアドバイスをしてるとは思っていませんが、福岡君は自分から聞きに来ますからね。そこがすごいと思います。新人はなかなかそうできませんからね」 さあ、地元G1で快速ルーキーの存在感を示せ。その名を全国区へと響かせよ。「エンジンはすごく良くなっていると思うので、何とか6周回を逃げ切りたいです。絶対に準決勝戦には行きたいです。若獅子杯(準決勝戦4着)のリベンジはぜひ果たしたいと思っています!」 若タカさん、そのリベンジは十分に果たせると思います。さっき、あの天下の永井大介が「もう、福岡君は速いって!世代交代されちゃいそうだよ!」って感嘆し切っていましたよ。
報知新聞社