マンモと超音波、針生検…乳がん検査の実際は 右胸を全摘した38歳女性の体験記
苦痛はほぼない超音波検査(エコー) 2つの検査の結果は?
マンモグラフィを終えて待つこと数分、続いて超音波検査です。こちらも検査は女性の方が担当。人肌程度に温めてあるジェルを胸部に塗って、機械を当てていきます。 胸部で機械をコロコロ動かされるだけなので痛みはなく、脇の下など場所によってはくすぐったさを感じます。申告した右胸のしこりがある箇所は、何度も往復して写真を撮っていたらしく、かなり長めにチェックしていました。「やっぱりあるよね……」と思いながら、ただひたすら横になって終わるのを待っていました。 2つの検査を終了後、再度診察室に呼ばれました。マンモグラフィとエコーの画像、両方を並べながら先生が一言。 「ご自身で自覚のあったしこりなんですが、確かにはっきりと写っています。だいたい2センチくらいの大きさです。画像で見ると、良性のものよりもちょっと形がいびつで、成長しているような様子がみられるんですね。詳しく組織を採って調べた方がいいと思うのですが、この後にお時間ありますか?」 直後に私から出た一言は「マジですか……」。これが素直な気持ちでした。過去、気になってきた時も問題なかったし、せめてしこりはあっても「悪いものではないですよ」を期待していました。それなのに、組織を採って調べる? 想定外の言葉に戸惑いながらも、すぐにその日の生体検査をお願いしました。
組織を採る精密検査、針生検
針生検は、局部麻酔をしてから2~3ミリ切って太めの針を刺し、組織を採る検査のこと。まさかの結果に気持ちの高ぶりもあったのか、検査そのものが不安や怖いという気持ちはまったくありませんでした。だからこそ「一刻も早く調べてほしい」という気持ちが強かったのかもしれません。 そもそも、注射にはあまり抵抗がないタイプなので、麻酔の針を刺す時よりも薬剤を入れている時にジワッと痛い程度。麻酔が効いてくると針を刺しても痛みはなく、モソモソと動いて探っている様子だけが分かります。先生は超音波で位置を確認しながら、組織を採る位置を探っているようでした。 「組織を採る時に、バチンッとかなり大きな音がするので、驚いて大きく動いたりしないようにしてくださいね」と言われ、覚悟していると「バチンッ」。2度ほど採取して、所要時間は20分程度で終了しました。