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名人挑戦者の底力 稲葉陽八段、崖っぷちから意地の連勝/将棋・AbemaTVトーナメント

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AbemaTIMES

 これが名人にも挑戦した実力者の底力だ。将棋の超早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の予選Bリーグ第3試合、チーム渡辺VSチーム稲葉が5月16日に放送され、先鋒戦で稲葉陽八段(31)が石井健太郎五段(28)との三番勝負で2連勝、+2ポイントを獲得した。チーム天彦との戦いではまさかの6連敗を喫し、崖っぷちに追い込まれていたが、リーダー自ら先鋒を務めて沈滞ムードを打開。奇跡の大逆転まであと一歩という好ゲームのきっかけを作った。 【動画】名人挑戦者、若手を粉砕  黒星がつくごとに暗く沈んだ雰囲気を一気に吹き飛ばしたのは、関西の実力者だった。第1試合で痛恨の6連敗を喫し、チームは-6ポイントの大ピンチ。チーム渡辺との戦いにおいては、先鋒・中堅・大将、1人でも負け越せばそこで予選敗退が決まる、まさに崖っぷちだった。ここでリーダー稲葉八段が選んだのは「気分一新で」と、自分が先鋒で戦うこと。これにはチーム渡辺のリーダー渡辺明三冠(36)も「正直、予想外のオーダーが来た」と戸惑った。  チームのサブネームは「Invictus(インビクタス)」。ラグビー映画のタイトルで、意味は「不屈」。この精神を、稲葉八段が存分に見せつけた。先手番の第1局は、居飛車穴熊を採用し、石井五段の四間飛車に対応した。受け将棋の相手に対して、終盤の競り合いから持ち味である鋭い攻めで一気に寄せ切った。持ち時間が少ない中での読み切りに、早見えで定評がある解説の田村康介七段(44)も「稲葉さん、手が見える。読み切ってるの?流石!」と称えた。  待望のチーム初勝利を掴んだことで、重たい雰囲気は一気に消えていった。続く第2局は後手番だったが、相居飛車から序盤こそ石井五段にペースを握られたもの、中盤移行に反撃開始。粘る石井五段の反撃もうまくしのぎ、2連勝で順位戦A級棋士の意地を見せた。  チームはあと1勝で大逆転、決勝トーナメント出場というところまで迫ったが、惜しくもあと一歩届かず予選敗退。それでも朗らかな笑顔を見せつつ、対局中は内なる闘志で勝ち切った稲葉八段の不屈の精神は、ファンの心にも強烈に刺さった。 ◆第3回AbemaTVトーナメント  持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。 ◆出場チーム&リーダー  豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段)

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