「スリーコインズ」収益改善 パルグループHD 3~8月期、最高業績を更新
既存店売上高は店舗・ECで同2.4%増、店舗のみで同横ばい、ECのみで同8.5%増。EC売上高は同10.3%増の250億円で、とくに自社サイト「パルクローゼット」が同18.4%増だった。衣料売上高に占めるEC化率は41.8%と前年同期比で2.4ポイント増加した。アプリ会員数は1054万人と大台を突破した。
同社は今年6月にサイバー攻撃に見舞われ、一時的に業務に支障が出た。その影響で7月の仕入れを一部絞り込んだため販売に影響したものの、7月下旬にはシステムを復旧。8月5日には通常運用を再開し、直接の損害は期初に想定していた特別損失の範囲内に収まる見込みだ。
ノーリーズを連結子会社化
7月に開業した奈良県下市町の複合商業施設「KITO」については、オープンが繁忙期と重なったこともあり、売り上げ、来場者数ともに予想以上に好調だった。プロジェクトマネージャーの井上真央氏は「地方創生のテーマを掲げつつ、事業として成立させる目的はとりあえずこの夏は達成できた。引き続き、イベントにも注力していきたい」と話している。
同社は15日、持分法適用関連会社のノーリーズの連結子会社化も発表した。2019年8月に39%の株式を取得していたが、創業オーナーから追加で20%の株式を取得し、持分比率を59%とした。ノーリーズは、ソフトなドレスアップ系ブランドで昨今のトレンドを追い風に業績を伸ばしている。パルマップのブランドポートフォリオに不足していたコンサバ系を強化することにより、さらなる企業価値向上を図りたい考えだ。
上期の好業績を受けて通期連結業績を上方修正する。修正後は売上高2092億円(修正前は2035億円)、営業利益229億円(同201億円)、経常利益232億円(同203億円)、純利益148億円(同129億円)とする。