第94回選抜高校野球 天理、つかんだ春 目指すは日本一(その2止) /奈良
<センバツ2022> 2021年秋の県予選は準決勝で敗北。秋季近畿地区大会へは県3位の成績で臨んだが、1回戦で滋賀学園(滋賀2位)との延長戦を制すると、市和歌山(和歌山1位)との準々決勝では長打力を生かした攻めを見せ、5-1で快勝。準決勝で大阪桐蔭(大阪1位)に七回コールド負けを喫したが、実力が高く評価され、大舞台への切符を手にした。 打線は経験豊富な2年生を中心に、下位まで切れ目がない。県予選と近畿地区大会の計8試合のチーム打率は3割6分。中でも戸井零士主将(2年)と内藤大翔選手(2年)は共に打率4割3分3厘と好調で、2人で計18打点を挙げるなど勝負強い。投手陣の柱はエース右腕・南澤佑音投手(2年)。188センチの長身からサイドスローで放つキレのある変化球が武器で、鋭く曲がるスライダーや打ち気をそらすチェンジアップで内野ゴロを量産する。秋の公式戦では8試合中7試合で先発、うち3試合を1人で投げ抜くなどスタミナも十分だ。 二遊間を中心に守備は堅く、大城志琉(しりゅう)選手(2年)ら外野手の好守も光った。ベスト4まで勝ち上がった前回センバツを超え、春夏通算4度目の日本一を目標に鍛錬を重ねている。【吉川雄飛】