30年度に1人当たり300万円を 県民所得向上へ愛媛県が指針策定
人口減少や若者の県外流出が進む中、愛媛県は18日、全国下位の県民所得の引き上げを目指し「県ものづくり産業・サービス産業振興指針」を策定した。人材育成や企業誘致などで「稼ぐ力」を向上させ、2030年度の1人当たりの県民所得300万円を目標に掲げる。 県と内閣府のまとめによると、20年度の愛媛の県民所得は245万8千円で全国43位、四国で最下位だった。21年度は267万円に増加したが四国3位で、1位の徳島320万2千円とは開きがある。全国順位は9月ごろ判明する見通し。 県は、県民所得が低い理由について、1次産業の就業者の割合が高いのに加え、製造業の利益率が低迷し、情報通信業の県内総生産の伸びが鈍いと分析。所得の向上へ、産業人材の減少を最小限に抑え、産業産出額と利益率を伸ばすための指針を新たに定めた。
愛媛新聞社
