春競馬の総決算!「荒れる宝塚記念」となる条件は揃ったか?
2番人気のラッキーライラックも牝馬にしては大型でパワフル。宝塚を制したオルフェーヴル産駒でもあり、道悪は全くダメと言うことはないだろうが、松永幹夫調教師は「できれば良馬場で」と話している。 対して馬場不問を強調したのが秋華賞を勝った3番人気のクロノジェネシス陣営だ。斉藤崇史調教師は「バランスのいい走りをするので雨になっても大丈夫でしょう。2200メートルの距離も京都記念を勝っていますし、どのコースでも力を出し切ってくれる」と信頼を寄せていた。こちらは夏に強い牝馬、さらに夏に強いと言われる芦毛と言う点も強調しておこう。 さらにもう1頭、馬場が悪くなることを歓迎したのがブラストワンピースの大竹正博調教師だ。大阪杯では3番人気7着だったが、これはスタートで好位をキープできなかったのがすべて。「前走より状態はいい。距離延長もプラスだし、雨予報もいい。スタミナ勝負は望むところ」と反撃の構えだった。3歳で有馬記念を制覇した実力だ。G1馬の復活というのが宝塚記念のキーワードでもあるなら、この馬も忘れてはいけない。 一昨年の日本ダービー馬、ワグネリアンは3歳秋の神戸新聞杯を勝って以降、ちょっとしたスランプに陥っているが、決して大崩れしているわけではない。道悪だった昨年のジャパンカップでもしぶとく3着に追い込んでおり、軽視は禁物。 もちろん、どろんこ馬場だった2017年の菊花賞を制し、昨年の宝塚記念でも2着に逃げ粘った武豊騎乗のキセキも道悪要員として加えておきたいところだ。 大穴にはルーラーシップ産駒で道悪適性、距離適性もあり、血統面でも勢いのあるダンビュライトを挙げておきたい。 レース展開で先行するのは、このダンビュライトとキセキと考えられる。道中は平均ペースになると予想されるが、先行馬が見せ場を作る可能性は十分。3枠のサートゥルナーリアは、先行集団の直後をキープすると考えられ、レース展開的にはチャンスはあるが、そう簡単に運ばせてくれるのだろうか。 今年度の前半のトレンド通りなら強い牝馬が最後も締めくくるというストーリーもあるだろう。ラッキーライラック、クロノジェネシスは、その後の調整も、うまく運び、状態は文句なし。ましてや近年の宝塚記念は昨年のリスグラシュー、4年前のマリアライトなど牝馬が好走している点も心強い。いずれにしろ春のグランプリは今年も荒れ相場となりそうだ。