ドラマ『スノードロップの初恋』で“死神役”の宮世琉弥さん。「生後2、3か月の子猫」を意識して役づくり
フジ=カンテレ系のドラマ『スノードロップの初恋』で、主演を務めている宮世琉弥(みやせ りゅうび)さん。「死神がかわいい」とSNS上で話題の宮世さんに、役どころへのイメージや本作の魅力を伺いました。
死神のイメージは「生後2、3か月の子猫」
「宮世琉弥の死神がかわいい!」とSNSで反響を呼んでいるドラマ『スノードロップの初恋』。人を愛したことがない死神と、人に尽くしてばかりの女性が少しずつ引かれ合っていく、明るくも切ないラブストーリーです。宮世さんが演じているのは“幸せの味”を求めて、初めて人間界に降り立った死神。片岡朔弥(さくや)という人間の体を借りているため、その名前を名乗って生活しています。 「死神は実体がないので年齢がわからないんです。何千年何万年も人間界を見てきた知識はあるけど、実際には初めて経験することだらけで、気持ちはまるで赤ちゃん。死神は感情もないのですが、お芝居をするなかで自分の感情が出てくるので、すごく難しいです」 死神にとって、初めての人間界での生活は不思議なことだらけで、「扉にぶつかるときがある」「箸を使ったことがない」など、生きるうえで具体的に不便な問題も山積み。また、他人と関わった経験がないので、遠慮がなく、ぶしつけなところもありますが、性格は無邪気で自由奔放です。 「しゃべり方も変に上から目線で、海外の王様みたいなんです。死神を演じるうえで監督がくださったアドバイスは、『軽く硬く』。これが衝撃的で、すぐにメモしました。普段の死神は無機質で硬い感じなんですけど、初めて感じるものに対しては、まっすぐにやわらかい。すべてが新鮮なので、初めておいしいものを食べたときには、大きくリアクションをするし、興味が湧くとジーッと見つめたりする。イメージとしては、生後2、3か月の子猫です」
今を生きている人の背中を押してくれる作品です
そんな朔弥が、幼くして父親を亡くし、唯一の肉親である弟の陸(演:岩瀬洋志)を育てるために自分の人生を捧げてきた望月奈雪(なゆき)(演:小野花梨)に出会い、少しずつ人間らしい感情をもち始めます。そんな自分に戸惑いながらも、奈雪に引かれていく朔弥。ところが、死期がわかる朔弥は、奈雪が12月25日に死ぬ運命だと陸に告げて…。 「死神とのラブストーリーと聞くと、どんなドラマなのだろうと思われるかもしれませんが、人間らしさがたくさんつまっていますし、今を生きている人の背中を押してくれる作品だと思います。僕自身も、当たり前だと思っていることや、普通だと忘れてしまいがちなことを、初心に戻ってひとつひとつ感じながら演じています」
宮世さんにとっての“幸せの味”は?
劇中にはたくさんの料理が登場しますが、なかでもグラタンは重要なアイテム。そこで、宮世さんにとっての“幸せの味”を聞いてみると…。 「母がつくる肉ジャガです。ジャガイモが半分だったり、こんにゃくが大きかったり。母の大胆さがつめ込まれている一品なんです」 本作のテーマは「生きることのすばらしさ」。有限な命を大切に生きることで、周りにも優しくなれる。そんなことに気づかせてくれるドラマです。
ESSE編集部