厚切りパンとたっぷりトッピングで女性支持も獲得 朝から行列ができる喫茶店
大阪・京橋にある「BACK STREET COFFEE」は、朝から行列ができる喫茶店。客のお目当ては、半端ないサイズと盛り付けのパンメニューだ。パワフルな商品構成ながら、女性客が7~8割という圧倒的な女子率。見た目に驚き、思い切りよいサービス精神にも感心する店である。 週末は行列が絶えず、パンの売り切れと共に閉店する日も多いという同店。看板メニューが、高さ7cm以上もある厚切りトーストだ。 「大好きなパンメニューだけを出したいと始めた、いわば自分の趣味の店」と、比嘉祐樹店主。最初はモーニング専門店として開店したが、人気が沸騰。客を断るのが大変になり、1年後からランチも始めたという。 11時30分から頼めるランチメニューには、ボリューミーなトーストやサンドを多彩に用意。人気は、厚切りパンと卵を気前よく使った迫力ある商品だ。「ビッグバン」は、卵12個分の卵サラダを山盛りにのせた一品。卵焼きと卵サラダ、スパムをサンドする「琉球キングダム」も、卵を計9個使う重量感ある商品だ。 また、「甘いものが食べたい」という要望に応えたのが、粒あんをこぼれるほどのせた「ドラゴン殺し」。他の商品と共に頼み、シェアして食べる人も多いとか。食べきれない場合は、常備するアルミホイルに包んで持ち帰れるのも、安心感あるサービスである。 厚切りパンの調理ではオーブントースターを駆使し、表面が焼けたら削りまた焼く作業を何回も繰り返す。削るタイミングをにおいで判断するという、比嘉店主があみ出した手法で8分ほどかけて焼き上げる。 パンや卵など食材選びにもこだわり、原価率は40~50%。卵を大量消費する同店にとって、出荷量低下による価格高騰は大ダメージだが、「鳥インフルは例年あるもの。販売価格に反映させずに頑張りたい」と比嘉店主。売上げ第一ではなく、楽しく喜んでもらえる店を目指したいと語る。 メニュー開発にも意欲的で、ほかにないカツサンドも研究中とか。どんな新商品で驚かせてくれるのか、今後の展開も楽しみである。 ●愛用食材・資材「SPAM」 輸入元=沖縄ホーメル(沖縄県中城村)「琉球キングダム」に挟むのが、沖縄発信の食材であるスパム。厚めにカットして軽く焼いて使用するが、一緒に挟む卵焼きと卵サラダとも好相性で、塩味がよいアクセントになる。「スパムにも種類があるが、塩分と甘味が絶妙で食感が軟らかいこの製品がパンにマッチする」(比嘉店主)と、今後も愛用する食材である。規格=340g ●店舗情報「BACK STREET COFFEE」所在地=大阪市城東区野江1-1-12/開業=2018年4月/席数=30席/営業時間=午前8時~午後4時(土日祝=午後3時。月・木曜=午後1時、モーニングのみ)。パンがなくなり次第閉店。不定休/平均客単価=1000円/1日平均集客数=平日60人、土日祝100人
日本食糧新聞社