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「これはゲームなんだよ」平凡な大学生が韓国史上最悪の性犯罪「n番部屋事件」を起こすまで

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文春オンライン

 周囲には「いい顔」を見せていた。これは先に逮捕された「博士」と共通する点だ。奇しくも2人は同じ95年生まれで、誕生日も5日違いだ。ただ前者との違いは「より冷酷に見えること」。フォトラインでの発言、表情ともに冷静に見え、「反省の色が見えない」などと報じられた。

被害者だと言い出せない実情も

 ムン・ヒョンウクの逮捕により「3大管理人」の身柄が拘束された。今後、より深い動機と、このやり方を思いついた背景の解明が待たれるところだ。事態はこの後、どう展開していくのか。  まず、考えるべきは被害者のことだ。  5月7日の時点でソウル地方警察庁デジタル性犯罪特別捜査本部が把握する被害者は289人。うち233人の身元が把握されている。10代が127人、20代74人、30代22人、40代5人、50代以上が5人だ。   5月18日、「KBSニュース」に被害者を支援する韓国サイバー性暴力対応センターのキム・ヨジン被害女性局長が出演した。 「政府・民間双方で相談窓口を設けています。しかしなかなか被害者だと言い出せない方がまだ多いのです。言い出すことによって、逆に何かのきっかけで動画や写真が拡散してしまうのではないか、そっとしておいたほうがいいのではないかと考えるようです。『ここから先も、同僚や友人が制作物を見るのではないか』という恐怖を訴える人が多いですね」(キム・ヨジン局長)  政府はまず安全で完全な写真・動画の削除から始めることにしているという。

有料会員は26万人 まだまだ広がる深い闇

 また管理人たちの刑罰と合わせて、26万~30万人といわれる有料会員への対処も重要な問題だ。3月以降、会員の男性2人の自殺(ひとりは未遂)が報じられた。「動画・写真を見た」と自首する事例も出ている。陸軍の大尉が閲覧を認めたニュースも報じられた。 「それでもまだまだ闇は深いです。ネット上では被害者女性に対し、『金を稼ごうとしたんだろ?』『もともとセクシー系の写真をアップしていたじゃないか』という誹謗中傷がある。また、『ガッガッ』の逮捕に『もう、動画が見られなくなるの?』という書き込みすらあるのです」(韓国一般紙記者)  韓国検察の特別捜査本部は3月25日から5月7日までの間にデジタル性犯罪で517件・430人を検挙。このうち79人を拘束した。検挙された430人の内訳は、制作・運営者116人、流布者143人、所持者160人、その他11人。年齢別に見ると10代134人、20代173人、30代90人、40代25人、50代以上が8人となっている。

吉崎 エイジーニョ

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