お店を持てる賃貸暮らし! コロナ禍でテレワーク以外も職住融合進む
新型コロナウイルスの影響でテレワークを導入する企業も増え、“住まいで働く”人も増えている今、「住居と仕事」の一体化も進んでいるようです。それも、コワーキングスペースやシェアオフィス付きだけではなく、“自分のお店が持てる”賃貸物件に注目が集まっているというのです。どのような特徴があるのでしょうか。「b.e.park祖師ヶ谷大蔵」「THE GUILD IKONOBE NOISE」「ナリ間ノワ プロジェクト 欅の音terrace」の3つの物件を取材しました。
横浜や世田谷に続々と職住融合の住まいが誕生している
1階などに商業施設がテナントとして入り、上層に賃貸物件がある建物は珍しくありませんが、このところ、増えているのが住まいと仕事場が一体となった住まいです。これは、住まいを借りた人がテナントにもなり、お店を経営できるというもので、職住融合という働き方でもあり、今注目を集めている暮らし方です。 2020年10月には「b.e.park祖師ヶ谷大蔵」(東京都世田谷区)、2020年12月に「THE GUILD IKONOBE NOISE」(横浜市都筑区)が次々に誕生するなど、こういった賃貸物件が少しずつ話題にのぼっています。
その背景に共通してあるのは、「地域を盛り上げたい」という思いです。今まで賃貸での一人暮らし、二人暮らしでは、地域と交流することはほとんどなく、「地域を知らない」「干渉しない」で生きていけました。一方で、住まいと仕事場所が離れてしまうことで、本来の人の暮らしにあった「にぎわい」「つながり」が生まれることはありません。新型コロナウイルスの影響で地元での暮らしと働き方の関係を見直す人が増えている今、その受け皿として職住融合の住まいが話題になっているのかもしれません。
才能ある人が集い、街に憩いの場を生み出す
「b.e.park祖師ヶ谷大蔵」は、カフェが少なく、地元の人が滞在して話すような場所が足りないことから生まれた「地域密着の複合型交流シェアハウス」です。以前は社宅や住宅として使われていた築60年の鉄筋コンクリート造の建物を、地域の拠点として生まれ変わらせました。居住者はシェアハウスで暮らしつつ、1階の飲食スペースの運営に携わることで、地域に広く開かれた店にしていこうとしています。