富山県南砺市に遭難対策協発足 近隣自治体と情報共有、山岳遭難防止や捜索救助活動を目指し
山岳遭難の防止や組織的な捜索救助活動を目指す南砺方面遭難対策協議会の設立総会は26日、南砺市役所で開かれ、警察、消防、住民組織、山岳関係団体の代表者らが連携の強化を図った。同市は石川、岐阜県と接しており、会長に就いた田中幹夫市長は近隣の自治体との連携について「逐次、情報共有することが大事だ」と意欲を示した。 遭難発生時、対策協議会は南砺署、南砺消防署と情報共有を図るとともに、情報提供依頼に応じる。現場が県境だった場合、他県の警察とも連携する。解決後には、原因の検証や防止対策の検討、防止に向けた啓発活動に当たる。 約30人が出席し、市地域づくり協議会連合会の松本久介会長と市消防団の武田慎一団長がそれぞれ副会長に、南砺署の竹林良輔署長や南砺消防署の石村勝一所長らが常任理事となった。 県警山岳警備隊や県西部森林組合、市山岳協会、市ナチュラリスト連絡協議会の代表者らが理事に加わり、南砺署、南砺消防署、市の担当者が事務局を務める。任期は2年間。 対策協議会は昨年5月、富山、石川県境の医王山で親子3人が救助された捜索活動を契機に設立された。