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5月中のアビガン承認は時期尚早、根拠欠くー臨床研究の藤田医大教授

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Bloomberg

(ブルームバーグ): 新型コロナウイルス感染症治療薬としての承認に注目が集まる「アビガン」を巡り、臨床研究を進めている藤田医科大学の土井洋平教授は19日、ブルームバーグの取材に対し、5月中の承認は根拠に欠けており時期尚早の可能性があるとの認識を示した。

安倍晋三首相が5月中のアビガンの薬事承認を目指すと発言していることについて、土井氏は臨床研究がまだ終わっていないため、何を根拠にしたのかが分からないとコメント。中立性を保つため、第三者が取りまとめた中間段階での研究の解析結果は把握していないとした上で、効果が顕著であるとの明確な結論には至っていない可能性が高いと述べた。

NHKは19日、この中間解析結果として、有効性を判断するには時期尚早で臨床研究を継続する必要があるとの意見が出されたと報じた。厚労省の鎌田光明医薬・生活衛生局長は「さまざまな有効性、あるいは安全性に関する情報を収集している」とし、「有効性が確認されれば承認するという方向」だとコメントした。

菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、「企業からの承認申請があればデータに基づき速やかに審査を行い、審議会での専門家の議論を経て有効性、安全性が確認されれば5月中の承認を目指す考えに変わりはない」と発言した。

アビガンは富士フイルムホールディングス(HD)傘下の富士フイルム富山化学が抗インフルエンザ薬として開発したものだが、新型コロナ感染症の治療にも期待されている。富士フイルムHDは独自で新型コロナ感染症向けの企業治験を進めており、6月に国内で臨床試験を終える予定だ。

富士フイルムHDの広報担当者は、企業治験を引き続き進めており、有効性や安全性を確認するとコメントした。同社株は20日に一時4.9%安の4818円まで下げ、4月9日以来の日中下落率となった。

(c)2020 Bloomberg L.P.

Grace Huang, Lisa Du

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