「よりよい自分、世界に」 新成人、コロナ後への誓い 千葉・御宿
千葉県御宿町の成人式が一足早い9日、同町公民館で行われ、晴れ着にマスク姿の新成人は笑顔で節目を祝った。新型コロナウイルス感染拡大を受け、県内の大半の自治体が式典の中止や延期を決めており、希少な開催となった。【金沢衛】 【緊急事態宣言】前回と今回の違いは? 感染防止対策で新成人以外の会場入りを規制し、保護者は別室で映像を見守った。来賓も最小限に絞り、あいさつを省くなど簡素化した。新成人を代表して吉野集矢さんは、新型コロナで自由が制限されている状況を憂えながら「乗り越えた後によりよい自分、よりよい世界になっていくことを信じて闘いましょう」と呼びかけた。 事前に出席を戸惑う声もあったというが、対象者48人のうち38人が出席。町の担当者は「町内で感染者が1人も出ていないこともあって、開催に反対する声は少なかった。中止するという検討はなく、町としてやってあげたかった」と話した。 振り袖で参加した松下さくらさんは「中止するところが多く、開催されるのか心配していました。久しぶりに同級生と会えるし、一昨年から準備していた着物も着られた」と声を弾ませた。予定していた新成人同士の会食は取りやめたといい、係員の「速やかに自宅に戻って」との呼びかけにせかされながらも、友人らと会話を楽しんでいた。