しつこいせきが続く「百日ぜき」、沖縄56人に増加 南部保健所管内が最多
しつこいせきが長期間続く感染症「百日ぜき」の患者が沖縄県内で増えている。沖縄県感染症対策課は12月13日、2~8日(第49週)までの医療機関からの届け出が累計56人に増えたとして、生後2カ月になった乳児は速やかに五種(四種)混合ワクチンを接種するよう呼びかけている。県内の累計患者数は2019年の84人が過去最多。 沖縄県の梅毒患者、速報値で99人 過去最多に迫るペース 県「早期発見・治療のためにも検査受けて」 第49週までの保健所別の患者届け出数は、南部が31人で最も多く、次いで那覇市12人、中部11人、北部2人の順となっている。年齢別では10~14歳が17人で最も多く、次いで5~9歳が14人、0歳8人、15~19歳3人、20~29歳3人。 百日ぜきは百日ぜき菌やパラ百日ぜき菌による感染症。潜伏期間は7~10日間。風邪の症状で始まり、だんだんせきの回数が増えて程度も激しくなる。発作性けいれん性のせきや息を吸うときにヒューと笛のような音が鳴るなど特徴的な症状がある。菌は、せきやくしゃみのしぶきなどで広がり、治療には抗菌薬を使う。 感染力が強く、乳幼児が感染すると重症化あるいは死に至ることもある。児童・生徒や成人では一般的に軽症となる傾向があるが、感染源となり得るため注意が必要。