富士山の入山料…妥当な金額はいくら?静岡県は4000円を軸に検討 世界文化遺産を後世に引き継ぐために
世界文化遺産の富士山を後世に引き継いでいくために必要なこととして指摘されているのが登山者数の抑制だ。こうした中、山梨側は2024年から本格的な規制に乗り出し一定の成果をあげたため、静岡県でも2025年度に向けた規制の検討が進められている。 入山料は山梨側の2倍に?富士山登山ルートが3か所ある静岡県も規制に乗り出す 1つの山に異なる規制 静岡
11月7日。1894年の統計開始以来、最も遅い初冠雪を記録した富士山。 2024年も9月10日の閉山日までに多くの登山者が訪れたが、例年とは違う風景も見られた。 竹下昇輝 記者: 富士山「吉田ルート」5合目です。山梨県側ではきょう(7月1日)から山開きとあってこちらには大変多くの登山客が集まっています
山梨県では夜通しで山頂を目指す、いわゆる弾丸登山や登山道の混雑に伴う事故を防ぐため吉田ルートの登山口にゲートを初めて設置。 午後4時から翌 午前3時まではゲートを閉鎖することで通行を禁止するとともに1日の登山者数の上限を4000人と定めた。 さらに入山規制に関する条例を制定し、通行料2000円の支払いを義務化。
一方、静岡県側はというと…。 村田彬 記者: 静岡県側の富士登山事前登録が先程スタートしました。こちらのサイトから登山日の入力や動画の視聴などを行っていきます 事前登録システムを立ち上げ、登山の日時や宿泊予約の有無などの確認を始めたが、あくまでも任意であり個々人の意識やモラルに委ねる形となった。
その結果、山梨側の登山者数が前の年から約16%減ると同時に弾丸登山が疑われる夜間の登山者数が95%以上減少したのに対し、静岡側は3つある登山ルートを利用した登山者数の合計が2023年より6.4%増加した。 静岡県・鈴木康友 知事: 山梨県と足並みをそろえた条例による登山規制および通行料の徴収を検討する こうした中、県は静岡側の規制が緩かったことで山梨側から登山者が流入したと分析。 11月14日に開かれた環境省や静岡・山梨との会議では、両県の対応の差が登山者にとってわかりにくいという指摘もあり、県は入山料の徴収や夜間における通行制限を検討していることを明らかにした。
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