【WRC】M-スポーツ、モンテカルロを制したセバスチャン・ローブにラブコール「我々のマシンに乗っている姿をまた見たい」
M-スポーツの創設者であるマルコム・ウィルソンは、世界ラリー選手権(WRC)2022年シーズン開幕戦の「ラリーモンテカルロ」が今シーズン唯一の参戦と示唆していたセバスチャン・ローブが『プーマRally1』に再び乗る可能性はあると語った。 【ギャラリー】角田裕毅のF1デビュー1年目を振り返る。山アリ谷アリ……しかし最後はチームメイトを上回る4位 ローブとコ・ドライバーのイザベル・ガルミッシュは、2021年王者のセバスチャン・オジェ(トヨタ)と新コ・ドライバーのベンジャミン・ヴェイラスとの優勝争いを制し、ラリー・モンテカルロで勝利を挙げた。 9度のWRC世界王者であるローブは、M-スポーツ・フォードとのスポット参戦契約により、モンテカルロで4台目のプーマを走らせた。 一方で、ローブはプロドライブと独占契約を結んでおり、ダカールラリー2022にプロドライブ/BAHRAIN RAID XTREMEから参戦。電動SUVのオフロードレース「エクストリームE」にはプロドライブとパートナー契約を結ぶ「X44」から参戦している。そのため、M-スポーツ・フォードからのラリー・モンテカルロ出場に先立ち、ローブは所属するプロドライブから限定的な契約解除を得る必要があったのだ。 ローブは優勝後の記者会見で「僕は今、チャンピオンシップをリードしているんだ」と冗談を飛ばしながらも、第2戦以降のM-スポーツからの参戦に「今のところ、将来的な計画はない」と語っていた。 しかしM-スポーツ側は、WRC最年長優勝&通算80勝を称賛し、2022年後半に再びプーマのステアリングを握ることを切望している。 「彼にはもっと多くのラウンドに出てほしいと思っている」とウィルソンはmotorsport.comに語った。 「彼は世界最高のスポーツマンとして、歴史に名を残すに違いない。あの年齢(47歳)で、しかも(モンテカルロで)8回も勝利している相手に最高レベルで勝つなんて、本当に信じられないことだと。本当に驚異的だね」 「可能性はあるし、解決しなきゃならないモノもたくさんあるが、我々としては彼がマシンにまた乗る姿を見たい。特にこの(勝利の)後だと余計にね」 「だが、これから数週間でどうなるかを見る必要がある」 また、チーム代表のリチャード・ミルナーは、ローブのさらなるスポット参戦の可能性について次のように語る。 「(ローブとの契約は)すべてこのイベントのためにあった。このイベントの結果を元に、今後何ができるかを考えていきたい」 「我々は空欄にチェックを入れて、残りのシーズンで何ができるかを検討することになる。でも、これはセブ次第だし、数字が絡んでくるモノだ」 「現実的には、彼は忙しいから片手で数えられるくらいのラリーなら参加できると思う。でもどうなるか見ていよう。WRCでは何が起こるか分からないからね」 そしてウィルソンは、女性コ・ドライバーとして1997年ラリー・モンテカルロのファブリツィア・ポンス以来の勝利を果たしたガルミッシュにも賛辞を送っている。 「信じられないよ。正直に言って、彼女の適応力は驚異的だ」とガルミッシュのパフォーマンスについて尋ねられたウィルソンは答えた。
Tom Howard