デザイナー落合宏理に想いを訊く ──「facetasm」が5年ぶりに東京でShowを行った!
facetasmが、初めてショーを開催したのは2011年10月の東京。東日本大震災後の、いまだ不安のさなかにあった状況下だった。また、別種の不安な状況下に開かれた昨年10月のショーは? 【写真を見る】最新ルック
「震災後から、ずいぶん時間が流れ、たくさんの経験を重ねてきました。あのときと単純に比較はできないけど、コロナというよくわからないものが、ふたたび僕らの周りの価値や環境をガラリと変えてしまった。そんななかでやると決めたショーでした」 服のできることが再度、試されている? 「僕らはこのコロナ禍での、5年ぶりの東京という舞台に、大袈裟だけれどとても大きな意味を感じています。今までのさまざまな経験を、仲間たちと一緒に生かして、強いクリエーションとして注ぎ込みたいという思いでした」 そしてショーを終えたその日。落合は、改めて、“東京はカッコいい“と感じたという。 「演出の構成力や関わってくれたスタッフの機動力が素晴らしかったし、モデルたちのポジティブな気持ちもリアルに受け止められました。世界のどの都市にも引けをとらないクリエーションを、東京からも発信できると思いました」 会場には、ファッショニスタの俳優の桜田通、AMIAYA、高橋ららも姿を見せた。席にはfacetasm製マスクのギフトが置かれていた。また、今回、落合宏理は、4歳になる息子が描いた絵をみて心が動いたことを、服で表現したという。
Words 森口徳昭 Noriaki Moriguchi@GQ