シンガポール、24年成長率予想を3.5%に上方修正-来年はリスク警戒
(ブルームバーグ): シンガポールの貿易産業省(MTI)は22日、今年の国内総生産(GDP)の成長率予想を上方修正した。一方、トランプ次期米政権による関税の大幅引き上げが予想されることから、2025年のリスクについて警鐘を鳴らした。
MTIによると、24年の成長率は3.5%程度を想定。従来予想の2-3%から上方修正され、シンガポールの回復が確固たるものであることを示唆した。
一方、来年の成長率については1-3%のレンジを予想。トランプ次期政権による貿易摩擦や中国の景気減速、中東やウクライナにおける地政学的な亀裂など世界的な不安定さを踏まえた。
声明で「総合的に見て、シンガポールの全体的な外需は24年末まで底堅さを維持すると予想される」とした上で「それでもなお世界経済の不確実性は高まっている」との見方を示した。
7-9月(第3四半期)のGDP(確報値)は前期比で3.2%増加した。速報値は2.1%増、エコノミスト予想は2.7%増だった。
前年同期比は5.4%増となった。速報値は4.1%増、エコノミストの予想中央値は4.7%増だった。
原題:Singapore Raises 2024 Growth Forecast as Recovery Takes Hold (1)(抜粋)
--取材協力:Cynthia Li、Ailing Tan.
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Niki Koswanage