音楽のまち・川崎に「final STORE」新装開店。“音へのこだわり”を見てきた
final STORE、川崎新社屋内に新装開店
「音楽のまち」として知られる神奈川・川崎市に本拠を構える、日本のオーディオブランド・final。“中高生のお小遣い”でも買える手ごろなイヤホンからマニア向けの高級ヘッドホンまで、多様なオーディオ製品を手がけるfinalの直営店「final STORE」が、新社屋に併設するカタチで1月24日にオープンしました。 【写真】3Dオーディオ研究のための13.2chサラウンドシステムを特別に見学。新製品の開発で活かされるという finalの本社はこれまでも同じ川崎市内にありましたが、新たにJR川崎駅から徒歩6分の場所に移転。そして、2021年末まで東京・秋葉原の一角に店舗を構えていた「final STORE」を新社屋の4階に移転させて新装開店しました。ここでは自社ブランド「final」と「ag」の製品を実際に試し、気に入ったらその場で購入することもできます。 新しいfinal STOREの所在地は、神奈川県川崎市幸区中幸町4丁目44-1 final本社内4階。JR川崎駅中央西口からは徒歩6分の距離にあり、大型ショッピングモール「ラゾーナ川崎」横の大通りを西へ進んで、ミューザ通りを渡った次の交差点で脇道に入り、しばらくまっすぐ進むと左手に見えてきます。営業時間は13時~20時(定休日:毎週木曜日)。 残念ながら、リニューアルオープンに先立って開催予定だったプレオープンイベントは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために延期となってしまいました。弊誌では今回、同社営業の森圭太郎氏の案内でオープン初日の店内や社屋の中を取材できたので、その様子をお届けします。 京町家のような佇まいのエントランス finalのオーディオ製品は、音質の良さだけでなくモノとしての質感の良さにも定評があり、音にこだわるコアなポータブルオーディオのファンをはじめとする幅広い層から支持を集めています。5,000円前後の手ごろなイヤホンとして「E3000」(2017年発売、直販5,580円)がオススメされているのを、ネットやお店で見かけた人も多いのではないでしょうか。 長らく有線タイプのイヤホンやヘッドホンにこだわってきたfinalブランドですが、2021年にはついに完全ワイヤレスイヤホン「ZE3000」の開発発表を行い、その年の暮れに発売にこぎ着けたことでも注目を集めました。 そんなfinalの新社屋を訪れてみると、1階にはブランド名とロゴをあしらった大きなのれんが掛かっており、パッと見はどこか京町家の建物や、老舗の和菓子屋のよう。いい意味でオーディオメーカーらしくない佇まいで、「いったい何ができたのか?」とのぞきこんでいく近隣の人も多いそうです。 広々とした1階エントランスには、そこかしこにfinalのイヤホン/ヘッドホンなどが展示され、簡易なショールームになっていました。 実はこの新社屋、川崎の老舗の学習塾の跡地をリフォームしたということで、塾の面影が随所に残っています。建物の中は全体的に壁が多く閉じた構造になっていますが、森氏によれば、オーディオ製品の開発や実験の場としてはそのような閉じた空間になっている方がかえって使いやすいとのこと。 まずは、プレオープンイベントが開催されるはずだった5階のホールをのぞいてみます。広々とした空間で、部屋の前方には教壇や黒板も残されており、まさに大教室そのもの。閑散としているように見えますが、final STOREの開店初日は平日だったにもかかわらず、朝から多くのファンが訪れていたとのこと。 着席した状態で100人程度を収容できる広さで、製品の発表会や試聴会のほか、final製品のユーザーを集めてオフ会のような小規模イベントを開催することも検討しているようです。 続いて、final STOREのある4階へ降りてみます。