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【特集】『子どもセンター』建設へ...工事始まるも手続き上は“フライング”?奈良市の対応に疑問の声

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MBSニュース

児童相談所や子育て支援の機能を兼ね備えた「子どもセンター」の建設を巡り、奈良市の対応が物議をかもしています。市の判断で建設予定地での工事が始まったのですが、手続き上“フライング”ではないかと指摘する声が上がったのです。一体どういうことなのでしょうか。

「子どもセンター」の建設めぐる過程で“法令違反”?

1300年の都・奈良。唐招提寺や薬師寺などの世界遺産がそびえる西の京エリアで今、ある計画が持ち上がっています。奈良市は児童相談所や子育て支援などの機能を兼ね備えた、「奈良市子どもセンター(仮称)」を現在公園(柏木公園)となっている場所に開設することを目指しています。虐待件数の増加や法改正(2016年)で、政令指定都市でなくても児童相談所を設置できるようになったためです。

今年5月に工事がスタートし、9月14日に取材に行くと現場にはショベルカーなどが入り、設備の撤去や埋蔵文化財の発掘調査が進んでいました。しかし、工事に関するある手続きをめぐり、波紋が広がっているのです。

奈良市議会の三橋和史議員は工事に至る過程で“重大な法律違反がある”と指摘し、厳しく批判します。 (奈良市議会 三橋和史議員) 「率直に言えば、法令遵守の姿勢が欠けていると言わざるを得ないと思います。法律に定められた手続きを後回しにして、まず事業先行だと。都市計画審議会の議決を経ずに、公園施設の撤去を始めた。」

「都市計画公園」→「別施設」 審議会で承認を得る必要

現場となる柏木公園は、奈良市の“都市計画に基づき”整備された公園です。こうした「都市計画公園」を公園以外の施設に変える場合、都市計画審議会で承認を得る必要があると、法律で定められています。今回の子どもセンター計画も、奈良市の「奈良国際文化観光都市建設審議会」、通称「国都審」で承認される必要があるのです。 当初、奈良市は今年5月上旬の審議会に諮り、その後すぐに工事を開始する予定でしたが、審議会は新型コロナウイルスで中止に。にもかかわらず、一方的に組んだ予定に沿って、5月中旬に工事を開始。審議会を軽視したかのような判断に、反発の声が上がったのです。 (国都審の委員)「国都審は行政行為を正当化する審議会ではない。事前工事は違法ではないのか。」 (国都審の委員)「市の姿勢はなし崩し的で、賛成できない。」 今年6月、審議会は柏木公園に子どもセンターを建設する案を否決。工事は中断されました。

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