<私の恩人>香里奈「安室ちゃんとともに私の人生がある」
フジテレビ初のメディアミックス作品「アイ~私と彼女と人工知能~」(10月2日深夜0時25分、9日深夜0時35分)で本格コメディーに初挑戦するなど、前へ、前へと歩み続ける香里奈さん(33)。モデル・女優と幅広く活動していますが、今の自分は安室奈美恵さんなしには語れないと言葉に力を込めます。来年9月での引退を発表し、まさに時の人となった安室さんではありますが、芸能界でも筋金入りのアムラーとして知られる香里奈さん。「安室ちゃんとともに私の人生がある」と本物のファンならではの思いを情熱たっぷりに語りました。
私が仕事を続けている原動力、そして、純粋に影響を受けた人となると、やっぱり、やっぱり安室奈美恵さんです。この思いは子どもの時から変わりません。「私の恩人」という趣旨でお話をさせてもらうならば、この方の名前しか思い浮かびませんでした。 安室ちゃん、私とは比べようもないくらい山あり谷ありだったとも思うんですけど、自分からは何も語らず、ライブだけに力を費やし、ステージの結果で語っていく。その姿、すごく励みになりました。 こちらが勝手に影響を受けて、尊敬もしているけど、なりたくても絶対になれない人。それが分かっているからこそ、永遠に憧れる人でもあるんです。 最初に安室ちゃんを認識したのは私が9歳の時。私は三姉妹で上に二人姉がいまして、一番上の姉が「安室ちゃんって、すごいよ!」と教えてくれたんです。ダンスもすごくて、カッコいいのにかわいい。一気に魅せられました。カラオケでも安室ちゃんの曲ばっかり歌っていました。 14歳の時、ナゴヤドームにコンサートに行って、初めて実物の安室ちゃんを見ました。見たと言っても、だいぶ後ろの席だったので小指くらいの大きさしかなかったんですけど、生の声が聞けている。同じ空間にいる。それだけで心が震えるくらい、特別な存在になっていました。
私がこの世界に入ってから、その思いがより強くなりました。というのは、フィールドは違うけれど、広く言えば同じ芸能界ですから、いろいろな話が入ってくるようになる。安室ちゃんは、決して自分から思いを口にはしない。でも、周りの方から評判として安室ちゃんの話が漏れ伝わってくるんです。その内容が「すごく努力をしている」「妥協をしない」ということばかり。それが、とても素敵だなと。 私がどれだけアピールしようが、評価は周りがするもの。正直、いろいろな評判がいろいろな人から聞こえてくる世界。そこで、ただただ尊敬するような話ばかりが伝わってくる。 ありがたいことに、今まで何度かお仕事でもご一緒させてもらいまして、初めての機会が2010年。雑誌「GINGER」のイベントで、同じステージに立たせてもらいました。安室ちゃんとトークショーをさせてもらうという内容だったんですけど、アタマでは分かってるんですよ。「今、安室奈美恵という人と、香里奈という人が話している」ということが(笑)。でも、感覚として、今、何が起こっていることの意味が分からない(笑)。私が9歳から憧れてきた人が目の前にいて、一緒にお仕事をしている。その現実にココロがついていってないんです。 スタッフさんからは「自分も同じような立場にある人間なんだから、そこは、ちゃんとお仕事として対等に向き合わないと、逆に失礼だよ」とも言われました。本当にそのとおりだと思いますし、それは分かっているんです。でも、そんなのできるわけないんです(笑)。外見的には“そう見えるように”装おうとはしてましたけど、心の中は完全に9歳でした。