[1980年代] 当時、街でよく見かけた“時代を表すクルマたち”×5選【やがて華やかなバブル景気へ】
ホンダ プレリュード[BA4/5/7] (1987年4月デビュー)
”デートカー”として一世を風靡した先代モデルのフォルムを活かしつつ、キープコンセプトで誕生した3代目プレリュード。リトラクタブルヘッドライトを持つスタイリッシュな外観は、5ナンバー枠に収まっているのが不思議なほど存在感がある。 また、基本はキープコンセプトながらも、メカニズム的には量産車として世界初となる4WS(ホンダ4輪操舵システム)や、サスペンションに4輪ダブルウィッシュボーンを採用するなど「攻め」の部分があったことも、強調しておきたい。 当時、一部の若い男性にとって「サンルーフ付きのプレリュードを所有している」ことは一種のステータスシンボルであり、女性をデートに誘う上で有効な”アピールポイント”であったことだろう。
マツダ ファミリア[BD] (1980年6月デビュー)
「赤いファミリア」とくれば、1980年にデビューした5代目ファミリアを思い出す人も多いことだろう。当時、販売が低迷していたマツダにとって救世主といえるほど、売れに売れたモデルであった。 月間登録台数が、絶対的王者トヨタ カローラを押さえて1位になったことも、1度や2度ではなかったほどだ。奇しくも、同年からスタートした日本カー・オブ・ザ・イヤーの記念すべき第1回目受賞車がこのクルマである。 3ドア/5ドアハッチバックのイメージが強いが、4ドアセダンも追加されている。当時「陸(おか)サーファー」と呼ばれるほど流行した、ルーフキャリアにサーフボードを載せて走るスタイルが”ナウい”時代だったのだ。
ミツビシ ギャラン[E30] (1987年10月デビュー)
歴代ギャランを語るうえで外せないのが、1987年にデビューした6代目[E30]系だろう。6代目ギャランのトップモデルである”VR-4”は、当時直列4気筒エンジンとしては最強のスペックを誇る205psを発生(最終的には240psまで進化)。 このメカニズムが、後にランサーエボリューションシリーズへと受け継がれていくのだ。また、マイナーチェンジを機に追加された”ギャランAMG”の存在も見逃せない。ホイールまでもがブラックアウトされた外観、内外にさりげなく配された”AMG”のロゴ、AMGによって手が入れられたエンジン…。 こんなスペシャルモデルがカタログモデルとして販売されていたのだから、今からすると驚かされる。
────────── ●文:松村 透(月刊自家用車編集部) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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