馬瓜エブリン「ポジションを奪われた」 Ｗリーグ・シーズン開幕へ意気込み／バスケ
バスケットボール女子のＷリーグは27日、シーズン開幕（10月11日）へ向けた記者会見とファンイベントを東京都内で開催。昨季優勝で、現在アジアクラブ選手権に出場中の富士通を除く13チームを代表する選手が出席して意気込みを語り、日本代表の馬瓜エブリン（29）＝デンソー＝はチーム内で〝ポジションを失いつつある〟と打ち明けた。 明るい笑顔と冗談でチームのムードメーカーを務めてきたエブリンだが、今季はセネガル出身のソハナファトージャ・シラ（27）と梅木千夏（24）がトヨタ自動車から移籍。「2人にお笑いのポジションを奪われました」という。 「完全に（2人には）勝てない。Z世代の子たちに刺さるお笑いで盛り上げてくれる」と笑いながら話し、「私も、もうひと花咲かせたいけど、空回りしてしまう」と世代交代を認めた。 最下位の12位で終わったパリ五輪では、テレビのインタビューで大粒の涙を流した姿が印象的だった馬瓜。「五輪では（金メダルの）目標には行けなくて不完全燃焼なところはあるが、五輪や合宿で学んだことはこれからの人生に有効だと思っている。それをチームに伝えて生かしていきたい」と前を向く。 日本協会の東野智弥技術委員長が先月、五輪の評価を明らかにした際には、敗退の責任者であるはずの東野氏が来年6月の任期満了まで務めることなどに対して自身のSNSで「選手、スタッフは喪失感すごくて、任期満了していい思いできるのは1人っておかしいと思わないのかな。本当に失礼極まりない」などと厳しく批判していた。その話を振られると、「いろいろあるけど、それ以上に自分たちでどう切り替えてプレーしていくかが一番大事」と、すでにシーズンに気持ちを向けている。 今季のリーグは昨季までの上位8チームが1部の「プレミア」、下位6チームが2部「フューチャー」に分かれて競う。より厳しい戦いが予想される。デンソーは昨季、決勝で富士通に敗れて王座を逃した。「目標は皇后杯とリーグ、ともに優勝。シーズン通して健康体で、目の前の試合を1試合1試合戦って優勝を目指したい」と2冠に照準を合わせた。
