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「被買収」側、続々出廷へ 議員らの証言が鍵 河井夫妻買収事件公判

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中国新聞デジタル

 昨夏の参院選広島選挙区を巡り、前法相の河井克行被告と妻の案里被告が起訴された大規模買収事件を審理する東京地裁の「百日裁判」の期日が17日、指定された。両被告の無罪主張が見込まれる中、100人に現金を配ったとされる事件の規模を反映し、指定された期日だけでも4カ月近くにわたりほぼ連日開廷という異例の裁判となる。「被買収」側の広島県内の地方議員らには検察側から出廷要請が相次いでおり、9月以降に順次証言する見通し。判決の行方を左右する鍵となりそうだ。 【図表】河井夫妻を巡る大規模買収事件の構図  「10月中旬に東京地裁に出向き、証人尋問に臨んでほしい」。ある県議は今月14日、検察側から電話でこう要請されたと明かす。この県議は、夫妻が公選法違反罪で起訴されて以降、一貫して取材に「公判で真実を話す」としてきた。「現金の提供が参院選を前にした『買収』だと感じた点を正直に言いたい」と誓う。  中国新聞の取材ではこれまでに、県議11人が計560万円、広島市議9人が計390万円の受領を認めている。他の県議や広島市議にも、先週から検察側による証言要請が相次ぐ。  証言する時期は9、10月に集中。ある広島市議は10月上旬に上京する予定が固まったという。克行、案里両被告の事件が同じ法廷で審理される見込みで、無罪を主張する夫妻を前に証言する形が想定される。この市議は「夫妻がいようが、質問されれば正直に答えるだけだ」。別の広島市議も「(現金を受け取った)事実しか言いようがない」と話す。  複数の関係者によると、夫妻は現金提供の大部分を認める一方、参院選で案里被告への投票を依頼する買収の趣旨は否定している。このため検察当局は、現金の「受け手側」の証言が夫妻の有罪を立証するためのポイントとみて、議員らへの任意聴取を繰り返してきた。広島大大学院の茂木康俊准教授(行政学・政治学)は「証人尋問でも、現金を受け取った時期や両被告とのやりとりが焦点になる」とした上で「地方議員や首長経験者は、公職としての政治的義務を果たす意味でも積極的に真実を証言するべきだ」と指摘する。  政治家以外にも、現金を受け取ったとされる両被告の後援会関係者が検察から証言を要請されている。ただ、首都圏で新型コロナウイルスの感染が広がる中、上京を拒む人もいる。  ある高齢男性は上京に難色を示し「広島なら協力する」と回答すると、検察側が検討する姿勢を示したという。関係者によると、検察側は尋問対象者に広島県内で証言してもらい、音声などを東京地裁の法廷に流すビデオリンク方式も併用したい考えという。

中国新聞社

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