態度豹変のIOC非難声明が森会長辞任への決定打?!海外メディアも「叱責されても職に留まる」と続投方針を疑問視
記事は「83歳の元首相は、発言を謝罪し撤回する一方で弁明したためにさらなる批判を呼んだ。火曜日には、森氏の発言に対する抗議で、この夏に予定される東京五輪大会へボランティアで参加予定だった数百人が参加を取りやめた」と紹介。IOCの声明の中から「発言は、完全に不適切で、IOCのコミットメントや五輪アジェンダ2020の改革に矛盾するものだ」「森氏の謝罪に加え、東京2020組織委員会も彼の発言が不適切なものだと見なし、男女平等参画に取り組むことを再度確認した」という部分を抜き出した。 さらに「日本のメディアによると、森氏に対する処遇を求めるオンライン署名が月曜までに14万を集め東京五輪に参加予定だった8万人のボランティアのうち400人以上が辞退した。五輪主催者たちは5500件以上の苦情を受けたと明かした」とし、「この騒動は、パンデミックで、すでに1年延期されてきたこの夏の五輪の未来に対する憶測が積み重なる中で、IOCと日本の組織委員会が直面する無数の問題に加えられることになった」と、五輪開催に重大な影響を与えているとの見方を記した。 そして森会長の辞任問題に関しては「権力を支配する自由民主党とIOCで影響力を持つ関係者から(続投の)後押しを受けていることから、森氏はこの嵐に耐えるかもしれない」と分析。「自由民主党の幹部の1人は、森氏を解雇することは、2014年に組織委員会の会長になって以来、彼が得てきた豊富な経験を失うことを意味するだろうと語っている」と伝えた。さらに、「菅義偉首相が(森氏が)この職務に適しているかという疑問への答えを避ける中で、森氏とトーマス・バッハIOC会長との関係は対等であると言われている。彼の辞任が7月23日の開会式まで半年を切ったという重大な時を迎えている五輪の準備の妨げになるとの懸念がある」と、辞任が決断されない背景を説明した。 同紙は、組織委員会の情報筋の「森会長には(発言の撤回、謝罪会見の)前に辞任については何も言及しないように伝えた。彼を変えても何も良いものは生まれない」とのコメントを紹介。柔道のソウル五輪銅メダリスト、世界選手権王者でJOC理事を務める山口香氏の「多くの人々が森氏には手出しができないと考えている」との談話も引用し、絶対的な政治力を持つ森会長に対し、内部の人間が誰も辞任勧告をできない日本の特殊な事情を皮肉った。