「疲れやすいと感じたら、隠れ貧血をうたがって」マギーと学ぶ、女性と貧血
貧血は、女性に多い? 原因と予防法は? 朝が苦手、疲れやすいなど、ちょっとした不調を感じている方、隠れ貧血を疑った方がいいかも!? 自らも貧血経験があるマギーさんと、産婦人科医柴田綾子先生との対談形式でご紹介します。
マギー(モデル・タレント) 『レプロガールズオーディション2008』に選ばれデビュー。「ViVi」専属モデルを経て、「Sweet」・「BAILA」など多数のファッション誌に出演中。2019年9月にオリジナルアパレルブランド「SURIPSIA」を設立し、2020年6月にはオリジナルプロテイン「CRAS」をプロデュースする等、クリエイティブな分野でも活躍の場を広げている。
柴田綾子(産婦人科専門医) 群馬大学医学部卒業。淀川キリスト教病院 産婦人科所属。院内に留まらず各地での後進教育に携わる。性・妊娠・出産について悩む人を減らしたいと、LINEボット「ラッコの妊娠相談室」を作成し、一般に向けた発信も積極的に行う。著書に『女性の救急外来ただいま診断中!』(中外医学社)
chapter01 女性に多い“隠れ貧血”に気をつけて!
柴田先生: マギーさんは「隠れ貧血」という言葉を聞いたことはありますか? マギーさん: はい。聞いたことがあります。 柴田先生: 普通の貧血は、採血のヘモグロビン値で判断します。ところが、そのヘモグロビン値が正常の範囲なのに、体の中の鉄分は不足している場合があり、それを「隠れ貧血」と呼んでいます。 マギーさん: 自覚症状がないことを「隠れ貧血」と呼ぶのだと思っていました。 柴田先生: 「隠れ貧血」は医学用語ではなく、明確な定義はありません。その意味では自覚症状が無くても血液検査をしてみたら貧血だったという場合も、隠れ貧血と呼べるかもしれませんね。最近よく使われている「隠れ貧血」は、医学用語では「潜在性鉄欠乏」と呼ぶものなんです。体の中の鉄分を調べるために、フェリチンや血清鉄の値を検査することで、診断します。 マギーさん: 詳しく調べると実は貧血だということも結構ありそうです。ダイエットをすると、貧血になりやすくなると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか? 柴田先生: 若い女性に多いのですが、体重を減らすために食事を抜いてしまうと、貧血になりやすくなります。鉄分は赤身のお肉に多く含まれていますが、“ダイエット=お肉禁止”と思いがちではありませんか? 野菜だけを頑張って食べたり、低カロリーの豆腐やこんにゃくばかり食べたり。そういった極端なダイエットが原因で鉄分が減ってしまい、朝疲れやすいとか頑張れないとか、そういう方が増えている印象です。 マギーさん: お肉もそうですが、たんぱく質は重要ですか? 貧血の症状を和らげるために。 柴田先生: そうですね、たんぱく質は鉄分とは違うのですが、筋肉をつくるという意味ではとても重要なので、お肉もしっかり摂っていただきたいです。特に赤身のお肉がいいですね。 マギーさん: やっぱり。私も体づくりをするにあたってバランスよく食べようと心がけているのですが、たんぱく質も大事だと感じます。調べてみたことがあるのですが、1日に摂らなければならない量を、摂れてない女性が多いのだとか。私もそれが気になっていて。ダイエットするためにも、たんぱく質がすごく必要だなって思いました。 柴田先生: すばらしいです。そういう健康的なダイエット方法が普及してほしいと思います。知らない間に貧血になっていることもありますから。