ワクチン接種は感染の「終わりの始まり」なのか~新型コロナウイルス
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月16日放送)に内閣官房参与で外交評論家の宮家邦彦が出演。川崎市健康安全研究所所長で内閣官房参与、岡部信彦を電話ゲストに招き、新型コロナウイルス感染症の重症者が増えるなかでの医療現場の現状、また、今後、国民が取るべき対応について解説した。
新型コロナ、全国の重症者は過去最多の592人
感染が拡大している新型コロナウイルス、厚生労働省によると全国の重症者数は12月15日時点で592人となった。これまでで最も多い人数である。 飯田)人工呼吸器をつけている、集中治療室で治療を受けている重症者の数が15日午前0時の時点で592人だったということです。重症者が増えていることは気になります。この辺りも含め、医療現場の現状などについて川崎市健康安全研究所所長で内閣官房参与、岡部信彦さんに伺います。よろしくお願いいたします。まずGo To トラベルの全国一斉一時停止というのはどうご覧になりましたか? 岡部)感染症は人から人へ感染するので、人が動くとなれば拡がります。増えて来た以上、止めるには人の動きを抑えなければいけません。他にもいろいろな要素があるので、旅行に行くこと自体がいけないのか、あるいは旅行先での行動がいけないのか、そこはまだ結論は出ていません。しかし、動きを少し止めないと、行く側も来る側も心配ではないでしょうか。
年末年始のタイミングでの「Go To トラベル」の一時停止
飯田)菅総理大臣は、年末年始のタイミングでやるというのは、人が動くタイミングということでしょうか? 岡部)お正月は観光地は混みますが、いろいろなものが止まっているときです。医療体制が薄くなるので、その負担を減らす必要があります。 飯田)医療体制の部分ですが、重症者が過去最多の592人ということで足元の現状はいかがですか? 岡部)全体の数から見ると、急上昇は抑えられています。しかし、急上昇しているときに具合が悪くなった人がいま積み重なっているので、増え方が抑えられていても、ただちに重症者の数が減るということではありません。地域によっても違います。全国的には上がっていたのが、平たくなっているところ、例えば北海道は落ちている傾向があります。また、地域によっては、いままでは少なかったけれども増えているところもあります。全体的には、みんなで注意をする段階だと思います。