伝統的な輪島の和菓子「丸柚餅子」 作るのは例年の“3%”130個 それでも「継承するため」今年は手作業で製造
石川県輪島市の老舗和菓子店「柚餅子(ゆべし)総本家・中浦屋」では、伝統的な和菓子「丸柚餅子(まるゆべし)」づくりが行われました。 【写真を見る】伝統の輪島の和菓子「丸柚餅子」 今年は手づくりで くり抜いた柚子の中に、砂糖や醤油などで味付けした餅種(もちだね)を入れ、蒸しと乾燥を繰り返します。 餅と柚子の皮が飴色になるまで、およそ半年かけて熟成させながら作り上げる高級和菓子「丸柚餅子」 例年であれば11月から5000個ほどを生産しますが、ことしは地震により生産工場と3つの店舗が大きなな被害を受けたため、作業は1日のみ、生産量はわずか130個に落ち込んだということです。 それでも伝統の味を届けたいと、市内に店舗を借りて作業が行われました。 柚餅子総本家中浦屋・中浦政克社長「百数十年に渡って、作り続けてきた商品ですから、1年たりとも休んだことはなかったですね、ですから今年も数は少ないながら、技術を継承する為に製造させていただきました」 手作業で餡を練るのはおよそ40年ぶりと話す中浦社長。被災を乗り越え伝統の味を守り続けます。
北陸放送
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