”自分を曲げなかった”ライコネン、F1で人気だった理由は「分からないけど、変だったからかな!」
2021年限りでF1キャリアにピリオドを打ったキミ・ライコネン。彼はなぜ、自分がF1で人気を集めるドライバーとなったのか、理解できていないと語り、自分が一貫して”変わっているか、奇妙だった”からではないかと示唆している。 【ギャラリー】キミ・ライコネン列伝……20年のF1キャリアを写真と共に振り返る ライコネンは家族と過ごす時間を増やしたいため、今後のレース参戦は考えていないという。 一方で、コース上での成功とその人間性が愛され、最も人気のあるドライバーのひとりとなった”アイスマン”はF1での活動を振り返り、自分がこれほどまでに好かれていた理由が分からないという。 「なぜ彼らが僕を好きなのか分からない」と彼はmotorsport.comの独占インタビューに答えた。 「たぶん、僕が僕だからだろう。一貫して変わっているというか、奇妙と言うか、何とでも呼んでいいけどね!」 「僕にとっては普通なんだけど、外から見ると、全員がそう見えているわけではないのかもしれない。でも、僕は自分のやり方でやってきたんだ。ほとんどの場合ね」 他人を喜ばせるために自分ではない誰かになろうとするのではなく、自分が正しいと思う態度を貫くことが重要だったとライコネンは言う。 「色々なところで(他人とは)別の道を歩むことが必要なんだ。もちろん、最初のうちはそれが難しい。もし自分が変わらなければ、彼らがあなたを変えようとするのを諦めるんだ」 「僕は始めのうちに戦っておいて良かったと思う。その後、他の誰かになろうとする方がずっと難しいよ」 ライコネンは、自分のイメージを維持するのが難しいというより、他の人が好むような振る舞いをする方が難しかったと考えている。 「人から求められることをする、あるいは人から求められるような人になることはできると思う。しばらくはね。でも、長い目で見ると、それはあまりいいことではないし、健全なことでもないと思うんだ」 ライコネンはまた、2012年アブダビGPでの有名な無線のやり取り『leave me alone(ひとりにしてくれ)』など、自身の象徴的な瞬間をファンと同じように熱狂的に捉えてはいないようだ。 そういった瞬間のことを気にしているかと尋ねられると、彼は次のように答えた。 「いや、そうでもない。最終的に僕たちはそのレースに勝ったし、そこにいた人たちは実際に何が起こったかを知っている」 「一つのことを取り上げて、あれこれするのは簡単なことだ。結局、レースで勝つということは、金曜日から日曜日までの長いプロセスなんだ。いいも悪いも、どっちの感情もないんだ」
Jonathan Noble