熱い思いでチームを一つにした“クローザー”ロッテ・益田直也/チームリーダーの1年
9回のマウンドは最後まで譲らなかった。昨オフ、国内FA権を行使せず3年契約で残留。選手会長にも新たに就任し、「しっかりとした成績を残して、ビールかけの音頭を取りたい」と優勝への熱い思いを口にした。 今年2月13日、沖縄・石垣島キャンプの打ち上げで手締めの音頭では、ナインにこんな言葉をかけた。 「これから先、良いときも悪いときもあると思いますが、常に前を向いて、元気に明るく、みんなで頑張っていきましょう」 誰よりも勝利に飢えた男は最終回のマウンドに立ち続け、2つの節目にも到達。8月7日のオリックス戦(京セラドーム)で、史上33人目の通算100セーブを達成すると、3週間後の28日のオリックス戦(京セラドーム)では、通算500試合登板を果たした。 31歳となった今季も衰え知らず。最速152キロの直球に、決め球・シンカーで凡打の山を築き、リーグ3位の31セーブをマーク。7回・唐川侑己、8回・澤村拓一とともに、勝利の方程式を担ったが、開幕から不動だったのは背番号52だけ。 “逆転のロッテ”と呼ばれて躍進した今季、試合終盤の逆転で僅差の勝利を重ねてきたのは、頼れる右腕の奮闘があったからこそ。投球だけでなく姿勢でもサヨナラを決めると、誰よりも先にグラウンドへ。熱い思いを前面に出し、チームを一つにした。 写真=BBM
週刊ベースボール