巨人は“菅野の穴”を埋める存在、元SB勢はブレイク候補多数 「育成から巻き返し」期待したい男たち
12月も中旬に入り、NPBの各球団も来シーズンに向けての陣容が揃ってきた印象を受ける。そして近年オフに目立つのが一度自由契約となり、育成選手として再契約を結ぶケースだ。中には元々育成ドラフトで入団しながら支配下に昇格した選手でも、わずかな期間で再び育成選手となることも多い。そんなこのオフに育成契約となった選手の中から、巻き返しに期待したい選手をピックアップしてみたいと思う。 【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら セ・リーグでまず名前を挙げたいのが松井颯(巨人)だ。2022年の育成ドラフト1位で入団すると、ルーキーイヤーの昨年5月に早くも支配下昇格を果たすと、プロ初登板で初勝利をマーク。イースタン・リーグでは最多勝に輝いている。しかし、2年目の今シーズンは開幕一軍入りを果たしたものの、わずか2試合だけの登板で二軍に降格。その後は一度も一軍への復帰を果たせずにシーズンを終えた。 それでも二軍ではチーム4位となる投球回を記録しており、独立リーグとの交流戦でも格の違いを見せている。またこのオフに台湾で行われているアジアウインターベースボールリーグでもここまで3試合、17回を投げて21奪三振、自責点2、防御率1.06と見事な成績をマーク。このオフには菅野智之がメジャー移籍を目指しての退団が濃厚となっているだけに、その穴を埋める候補の1人として期待したい。 パ・リーグでは宮内春輝(日本ハム)を挙げたい。2022年のドラフト6位で日本製紙石巻から入団。大学卒4年目でのプロ入りということもあって即戦力としての期待も高かったが、昨年は15試合の登板で防御率6点台と結果を残せず、秋季キャンプで左膝を怪我したこともあってわずか1年で育成契約となった。その後は順調な回復を見せて今年7月に支配下に復帰。しかし一度も一軍昇格を果たせないままシーズンを終えて自由契約となり、再度育成契約を結んだ。これほど短期間の間に2度も育成落ちを経験する選手もなかなかいない。