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「国家安全維持法」で激変する香港の日常…“民主の女神”周庭さんの決意、日本は何ができるか

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BUSINESS INSIDER JAPAN

日本在住香港人たちが、逮捕覚悟で会見

東京の衆議院議員会館では、国安法の成立を受け、急遽、日本在住香港人による団体「香港の夜明け」が「香港返還24年目、一国二制度の終焉~国家安全法導入に対する国際的連帯の必要性~」と題した会見を開いた。 登壇した香港人男性たちは、国安法による危険は、日本にいても及ぶ可能性があるとした。 「今ここで記者会見を開いていること自体、国安法に違反している。犯罪者として認定される覚悟をした上で記者会見を開きました」 さらに別の男性は、あまりに適用範囲が曖昧だとした。 「取り締まり対象が、広範囲かつ曖昧な条文なため、中国政府はその気になれば誰でも該当者にすることができる」 過去に香港デモに参加した男性は、言葉を選びながら訴えた。 「私自身にとって特別な思いがある。(香港で)自分の目の前で何人か逮捕されている。今あきらめたら、逮捕された人たちへの苦しみの感情がわいてくる。今私は日本で就職しているとはいえ、香港は故郷。香港に戻ること自体が困難かもしれない。できる限り、こちらで香港をサポートをしたい。国安法が成立したいま、余計にそう思う」 会見には、香港問題について支援する、国民民主党の山尾志桜里・衆議院議員、自民党の中谷元・元防衛相、自民党の山田宏・参議院議員が参加した。 現在、台湾、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどと同様に、香港市民の移住など受け入れの議論が、日本でも起きている。 日本政府は「遺憾の意」を表明したものの、具体的な動きは現時点ではまだなく、議論の段階だ。 中谷元防衛相は、「(受け入れの)窓口を設けるようなこととか、政府としてやれるところはやっていいし、民間でやれるところはやってもいい。今後検討していかないといけない。受け入れてどうするのかなど、そこまで準備をしていかないといけない。外務省や内閣にも相談したい」と話すにとどめた。 香港の状況は緊急を要する状況だが「(時期的なめどは)まだ決められない」(山尾議員)とした。 香港人の中には、すでに政治的な話題を避けるようになった者も出始めている。また、民主派団体、独立派団体が解散を表明したように、国安法は香港人の思考や行動などに、見えないプレッシャーを与えている。“中国化”を望まない香港の人々にとって、現状、打つ手がもはやないのは確かだ。 (文・吉田博史)

吉田博史

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