「使わない口座」を放置したままにしていても大丈夫? 適正な口座数は? 銀行口座の活用法を“お金のプロ”が解説!
住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生ワイド番組「Blue Ocean」。暮らしとお金の情報サイト「家計見直しナビ」とタッグを組んで、お金や保険のプロに“家計のお悩み”を相談し、日常生活におけるお金にまつわる豆知識を学ぶコーナー「家計見直しナビ presents おさいふ相談室」。11月13日(金)の放送は、ファイナンシャルプランナー・國松典子さんがリスナーの質問に答えました。
<リスナーの質問>
ドコモ口座の不正使用のニュースを機に、久しぶりに通帳の記帳をしました。ネット銀行は必要なときにすぐに確認できることもあり、大体の入出金は把握できています。一方で、通帳を持っている口座は記帳が面倒くさく、半年に1度程度しか記帳しません。 そこでふと思ったのですが、銀行口座はいくつ持っていると良いのでしょうか? 生活費用、貯蓄用は分けていますが、どちらもネット銀行です。また、“近所にある銀行の口座も持っておいたほうがいいのかな?”と思い、通帳発行の銀行口座も1つ持っていますが、今後、みずほ銀行のように通帳発行手数料がかかるようになるなら(※注)、無理をして持たなくても良いような気もしてきました。一般的に1人あたりが持っている口座数を知りたいです(埼玉県 33歳 女性) (※注)2021年1月以降、70歳未満の人が新たに口座をつくる場合
◆一般的に、1人あたりいくつの口座を持っているの?
國松:家計相談でお聞きすると、人によって持っている銀行口座数はさまざまです。1口座のみという方もいれば、引っ越しや転職のたびに口座を作って、今は使っていない口座を含めると、10口座以上持っている方もいました。
◆使わない口座を放置したままにしていても大丈夫?
使わない口座をそのままにしている場合、2つの注意点があります。 1:10年以上お金の出し入れがない普通預金や定期預金は、「休眠預金」として政府が運営する預金保険機構に移管された後、民間の公益活動のために活用されることになりました(2018年1月に「休眠預金等活用法」が施行されたため)。 2:今後は、銀行口座を持っているだけで手数料がかかる時代がやってくる可能性があるという点です。 現在の日本では、銀行の口座開設や口座の維持は基本的に無料です。一方、海外では口座を維持するために手数料を支払うことは珍しいことではありません。現在、日本の金融機関は、長引く低金利による収益の悪化や、休眠口座の維持コスト負担が大きいことなどが理由で、口座維持手数料などの検討が進められています。 相談者さんがおっしゃるように、通帳発行時の手数料がかかる銀行も出てきています。今後は、使わない銀行口座を整理することが大切になってきていると言えるでしょう。 住吉:長い間、使わずに放置された預金口座「休眠預金」。金融庁によると毎年、約1,200億円発生しているそうです。ただし、休眠預金となってしまったからといって預金が引き出せなくなるわけではなく、預けていた預金は引き出すことができます。必要となる手続きについては、金融機関ごとに異なるので、それぞれ問い合わせをすれば大丈夫とのことです。