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アイテムによる駆け引きを制したオヴェットが勝利 女子はテイシーが大会2勝目を飾る

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Cyclist

 バーチャル・ツール・ド・フランス第4ステージが7月12日に開催され、男女ともに小集団スプリントに持ち込まれた結果、男子はフレディ・オヴェット(オーストラリア、イスラエル・スタートアップネイション)、女子はエイプリル・テイシー(イギリス、ドロップス)がそれぞれ勝利した。 フレディ・オヴェットはエアロブーストを使ってスプリントを制した ©Zwift  第4ステージは前日に披露された新コース「R.G.V.」をベースに、登坂距離2.7km・平均勾配4%の「Petit KOM」を迂回して、第3ステージと同様のフィニッシュ地点へと至る23kmのコースを2周して争われた。 バーチャル・ツール・ド・フランス2020 第4ステージ コースプロフィール ©ASO  獲得標高は2周合計で310mと、そこまでタフな上りのコースではない。しかし「Petit KOM」の山頂はフィニッシュまで残り4kmを切ったところに設定されており、2km以上一気に降ると、もうまもなくフィニッシュというコースレイアウトだ。そのため、この上りが勝敗に直結する勝負所になると見られていた。  また、本ステージでは最後の上りまでに計6回アイテムを獲得するチャンスがある。上り区間では体重を減らす効果のある「ライトウェイトフェザー」のパワーアップアイテムを使いたいが、最後のスプリントに備えたい場合は空気抵抗を軽減する「エアロブースト」を所持しておきたいところ。最終局面に向けて、どのアイテムをキープしておくのか。本ステージではアイテム戦略が重要な要素となりそうだった。 エアロブーストを選んだオヴェット  男子レースは、目立った動きはないまま2周目の最後の上り区間に突入。40人程度の集団だったが、上りに入るとミケル・ヴァルグレン(デンマーク)、ミヒャエル・ゴグル(オーストリア)らNTTプロサイクリング勢が積極的にペースアップ。  山頂に近づくと、ヴァルグレンはライトウェイトフェザーを使用して加速し、ローソン・クラドック(アメリカ、EFプロサイクリング)、ダニエル・トゥレク(チェコ、イスラエル・スタートアップネイション)らが食らいついて山頂を通過。  ダウンヒルに入ると、ゴグル、オヴェット、ウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード)らが追いつき8人で抜け出す格好に。後続には8秒程度の差をつけ、8人による集団スプリントへと持ち込まれた。 ゴールスプリントでもがくミケル・ヴァルグレン(左) ©Zwift  ヴァルグレンはライトウェイトフェザーを使用した後、山頂でエアロブーストを引くことができず、別のアイテムを消費していた。ゴグルもエアロブーストを引くことができず、別のアイテムを消費し、2人はエアロブーストを持っていないことを周りに見せていた。  積極的に仕掛けられないNTT勢に対して周囲が出方をうかがうなか、残り500m地点でクラークがエアロブーストを使用して最初に仕掛ける。伸びやかな加速にブースト効果も加わり、後続を一気に引き離すと、ヴァルグレンがたまらずクラークを追いかけていった。 扇風機を2台設置し、ノースリーブのジャージを着て万全の暑さ対策を行っていたオヴェット ©Zwift  そのヴァルグレンの動きをじっと待っていたのがオヴェット。ヴァルグレンを風よけに使いつつ、自分のタイミングでエアロブーストを使用。一気に最高速に乗ったオヴェットは、ヴァルグレンをかわす。またたく間にクラークをも捉えて先頭に出ると、そのままフィニッシュラインへ先着。今大会初勝利を飾った。  オヴェットは5月に行われたZwiftによるバーチャルレース「Tour for all」でも区間勝利をあげていた。今ステージでは集団スプリントを見越して、ライトウェイトフェザーではなくエアロブーストをキープする作戦に加え、最終盤で落ち着いた位置取りと絶妙なアイテムの使用タイミングも相まって、バーチャルレース巧者ぶりを見せつける結果となった。 エアロブースト合戦を制したテイシー  女子のレースでは、1周目の「Petit KOM」で、山岳賞ジャージを着用するジョスケリン・ロウデン(イギリス、ドロップス)が1位通過するも集団を破壊するような動きには繋がらず。20人弱が集団のまま2周目の「Petit KOM」へと突入した。 上り区間で積極的にペースアップを図ったサラ・ジガンテ ©Zwift  すると、マイヨジョーヌをキープするティブコ・シリコンバレーバンクが積極的に集団をペースアップ。サラ・ジガンテ(オーストラリア)、ローレン・ステファンズ(アメリカ)、そしてマイヨジョーヌを着るリア・ディクソン(イギリス)と順に加速。集団をふるいにかけたところで、ジガンテが集団から飛び出した。  集団からリードを築いて山頂へ向かったものの、ロウデンがライトウェイトフェザーを使用して山頂に到達する前にジガンテを捉え、KOMに先着した。ロウデンの動きにより、5人の先頭集団が形成され、ダウンヒルへ。  しかし、下り切る頃には後続も徐々に追いついて、10人程度の集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。 同時に4人の選手がエアロブーストを使用して最終スプリントに挑む ©Zwift  最初に仕掛けたのはディクソン。エアロブーストを使用して加速すると、ライバルたちも続々とエアロブーストを使用。ディクソンが先行するもののフィニッシュラインが遠い。加速が緩んだところを後方からエアロブーストを使用して追い上げてきたテイシーに並ばれると、最後はテイシーがわずかに早くフィニッシュラインに到達。テイシーは今大会2勝目となるステージ優勝を飾った。

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