コロナ禍の中で挑戦する防災へ
人材マネジメント部会での気づき
2018年1月早稲田大学大隈記念講堂のステージで、青森県三戸町から初参加した私たちは、ついに全国の自治体から選出されるエキシビジョンマッチへ臨みました。私たちの1年間の活動テーマは「『称賛』と『対話』」でした。 『称賛』は、職場の雰囲気を少しでも良くしようと、褒め合う文化を定着させるため、庁舎内に「称賛コーナー」を設置しました。模造紙にりんごの木を描き、りんご型の付箋に、職員が相手に感じた仕事や地域活動に対して褒め称えることを記載し、三戸町の特産であるりんごを付箋で多く実らせるよう取り組みました。 大人が大人を褒め合うことに抵抗感があったものの、自分以外の職員が、どのような仕事に取り組んでいるのかを知ることができるなど、情報共有の場となり、また、ミラーリング効果により、褒められた職員が自信を持って積極的に動ける土台ができ、職員同士がお互い好意を持って仕事をするようになったことで、職場の雰囲気に変化が生まれました。 『対話』は、「Next Generation Meeting」という非公式の対話の場を設けました。ワールドカフェ方式による対話は、いつもと違う雰囲気を醸成し、お互いの悩みを共有できたり、普段見ることができない職員の姿を見ることができました。また、公式の職員研修では、「問いかけカード」による「ストーリーテリング」を実践しました。 職員が自ら話す子どもの頃の体験談や力を入れている仕事や失敗談などのエピソードは、普段は聞くことができない本音や背景を感じることができ、職員間の壁を超えた関係性の構築が見られました。そして、この研修へ参加した職員の満足度は94.2%と高く、職員の笑顔が印象に残るものでした。 小さなアクションでしたが、大隈記念講堂で発表したあの日から、地域や組織の理想である「ありたい姿」を具体的にイメージし、それに向かって取り組んでいくという価値前提に、情熱を加えることで、「郷土に誇りを持ち、組織内での努力が称賛され、対話を通じた熱意と情熱が能動的な動きに変わる」という、組織のありたい姿に辿り着きました。