衆院政倫審への世耕弘成氏の出席認識めぐり迷走 自民の坂本哲志国対委員長
自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受け、党として衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を促す対象議員について、自民幹部の発言が迷走する一幕があった。自民の坂本哲志国対委員長が10日、当初は衆院にくら替えした旧安倍派の世耕弘成前参院幹事長も含まれるとの認識を示したが、数時間後に撤回。世耕氏は参院議員時代の今年3月に参院政倫審に出席していた。 坂本氏は同日午前、国会内で記者団にこれまで衆院政倫審に出席していなかった議員らに出席を促す意向を重ねて表明した上で、「国会の状況を対象の15人あるいは16人の方に説明したい」と言及。野党側が出席を求めていたのは萩生田光一元政調会長ら15人で、世耕氏は含まれていなかったにもかかわらず、坂本氏は世耕氏も対象に含める可能性があると示唆した。 だが、この発言について自民の森山裕幹事長が記者会見で「(世耕氏は)参院での政倫審に出席しており、再度、衆院から出るかどうかは本人の判断による」と説明。これを受けて坂本氏も同日午後に再び国会内で記者団に対し、世耕氏が今年3月に参院の政倫審に出席していたことを理由に「出席を促す予定はなく、出席は本人の判断によると認識している」と自身の発言を訂正した。