オリックス移籍の九里亜蓮がメジャー挑戦を断念した経緯明かす「11月末に厳しいなと」
広島から海外フリーエージェント(FA)権を行使してオリックスへ移籍する九里亜蓮投手(33)が13日、広島市のマツダスタジアムで記者会見し、メジャー挑戦を断念した経緯を明かした。 【写真】米国へ出発する広島・九里 「(メジャーへの)思いがあった中でいろいろ考えましたし、すごく悩んだ。家族のことを考えると12月中には決めたいと思っていたが、いろいろと話を聞いている中で11月末に厳しいなと感じた」 広島と2021年オフに結んだ3年契約を終えて11月12日にFA宣言した。父・マークさんが米国で暮らしており、米球界移籍を探ったが、現地の移籍市場の動きが鈍く国内移籍へ方針転換。先発の補強が急務だったオリックスから1年総額3億円規模の複数年のオファーを受け、12月12日に移籍を発表した。 「一から環境を変えてパ・リーグの野球に挑戦したいと思った。パワーピッチャーが多い中で自分がどうなるか」 11年目の今季は初の開幕投手を務め23試合に登板し7勝10敗、防御率3・21で先発ローテを守った。先発と中継ぎの両方ができる万能型で2016~18年のリーグ3連覇に貢献。14年に亜大からドラフト2位で入団後は大きな離脱はなく、17年から8年連続で100イニング以上をクリア。オリックスからは「先発ローテを守って、イニングを投げてほしい」と期待の言葉を受けたと明かした。 「(広島での)11年間に感謝している。(マツダスタジアムで)応援してくださって、あの光景は忘れることはない」 今季4位のチームは大瀬良、床田、森下の先発3本柱が盤石で、アドゥワ、玉村、常広ら生きの良い若手や新助っ人の193センチの大型右腕・ドミンゲス(前ホワイトソックス傘下)ら駒がそろう。主力投手のFA流出はチームにとって痛手となるが、チームが若返りを図るチャンスにつなげる。